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W杯イヤーの開幕(連載第232号)

2014年1月3日

1998年ワールドカップフランス大会 地元を応援する満員の大観衆

※1998年ワールドカップフランス大会 地元を応援する満員の大観衆

ワールドカップイヤーの開幕

 元旦決戦の天皇杯は横浜Mマリノスが昨年リーグ王者のサンフレッチェ広島を下して優勝を果たした。ちまたでは例年のように高校サッカー選手権が始まっている。海の向こうでは、本田圭祐のミラン移籍後の初戦へ向けて調整が始まっている。当分先となるがミラノダービーで本田と長友が対峙する日がやってくる。かつては想定もしなかったことが現実となっている。それもこれも日本がW杯に出場できるようになったからだろう。W杯に選ばれた戦士だけが体験できる価値観なのだ。

 今年のブラジル大会でも想定外の出来事が待っていることだろう。優勝チーム、ベスト8、一次リーグ敗退チーム、各国の歓喜と驚嘆、大げさに言えば生と死までいろんな出来事が繰り広げられてブラジル大会は終わりを迎えることだろう。私がいつも言う。たかがボール蹴り・・・。されど全世界延べ何百億人が映像画面に食入って歓喜するボール蹴りの大会が始まろうとしている。

日本代表の今年の予定を整理する

 ことしはW杯の前の2月にソチで冬季オリンピックが開催される。秋にはアジア大会も開催される。楽しみな一年の始まりだ。3月5日、国立でキリンチャレンジのニュージーランド戦がある。国立改修前の最後の一戦だろう。5月27日は埼玉でW杯壮行試合が予定されている。その後、準備キャンプへ出発する。ブラジルサンパウロ郊外のイトウ市のベースキャンプには大会直前入りとなる。

 初戦は6月15日のコートジュボアール戦、第二戦は6月20日のギリシャ戦、第三戦は6月25日のコロンビア戦となる。6月中旬から寝られない日々が続くことだろう。

 9月5日には札幌ドームでキリンチャレンジ戦が予定されている。この時には新監督の基に新しい日本代表のお披露目となるだろう。ワールドカップの成績次第では名誉と希望が込められたメンバーが発表される。秋のアジア大会は若手中心の構成となろう。

 その前に大切なことを忘れている。5月上旬にはW杯メンバー23人の発表がある。現在のメンバーから外れる人、サプライズで抜擢される若手、虎視眈々と復帰を狙うベテラン勢など私が選出する23人と比べてみたい。個人的に4月ごろまで待ちたい。

 女子の大会も貴重だ。3月5日から例年のアルガルべカップに招待されている。昨年は不本意な結果だっただけに今年は悠長なことは言っておれない。5月8日はニュージーランド戦が予定されている。長居で開催だから見に行きたい。

 5月14日から25日までベトナムでアジアカップが開催される。なでしこにとっては連覇のかかる戦いだが、同時にワールドカップ出場権がかかる大会でもある。連覇して出場権も獲得したい。

 そして、秋のアジア大会へ続く。そして忘れてはならないのがJリーグやなでしこリーグが合間を縫って開催される。たかがサッカーと言えどもこの一年のスケジュールは厳しいと言わざる得ない。ある戦場ジャーナリストは、こう言う。「私たちの活動はおこがましくて命を懸けているとは言えないが、はっきりと人生を懸けていると言える」。日本サッカー界の頂点にいる選手、大会関係者、サポーターを含めて今年一年のサッカー界が無事に過ごせることを願って止まない。