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エウゼビオ氏追悼(連載第233回)

2014年1月7日

ポルトガル招待サッカー

※昭和45年ポルトガルの名門チームが来日した。神戸で全日本との対戦を観戦した。
目的は一選手を見るためだった。その人はエウゼビオ、スーパースターだった。

エウゼビオ氏追悼

 今やポルトガルのスーパースターは、クリスチーナ・ロナウドだけど、かつてはW杯イングランド大会の得点王でポルトガルの黒豹と呼ばれたエウゼビオだった。昨日の紙面で71歳で病気で亡くなったことを知った。私の愛するスーパースター五傑に入る人だった。

 その優れた才能は、来日した時のゲームでも如何なく披露された。なんせゴールがすべて芸術的だった。特にはっきりと覚えているゴールがある。それは、ゴールラインの線上からボールを浮かして蹴りGKの頭上をとおりゴールインする浮き球のシュートだった。試合後大観衆の拍手の中、エウゼビオは審判にその記念すべきボールをねだっていた。私は審判が早くOKだよと言ってボールを差し上げることを望んだが、大観衆の中最後まで見届けることは出来なかった。

 そんなことを今更のように記憶の奥に垣間見ている。何十年たっても記憶の引き出しは開く。また一人私の愛するかつてのスーパースターが亡くなった。

ミラノ入りの本田に大喝采

 本田がミラノに入ったニュースが流れた。13日には参戦する見込みだと報じられている。
彼のインタビューは希望に満ちている。日本人にはない押しのある態度と言葉に少なからず日本人としての誇りと自信を与えてくれる。あとは有言実行だ。彼なら勝算はあるだろう。

 BSテレビで過去のW杯の日本代表の軌跡が流れていた。早速ビデオに撮って毎日観戦している。日韓大会でのベスト16の戦いを振り返って見た。初戦のヘルギー戦、ロシア戦、決勝トーナメント初戦のトルコ戦をじっくりとみている。そして、成長した現在の代表の姿と見比べている。

 すぐに気付いた点は以下のとおりだ。

 などである。

 そう考えると現在の日本代表はこれらすべての弱点を効果的に改善しているし、リスクを恐れないチーム全体での攻撃も多用している。

 2002年の日韓大会を成功させて、ドイツ大会で悪夢を経験し、南ア大会で飛躍した。
今年のブラジル大会ではどうなるのだろうか、心配よりか楽しみ度の方が勝っている。ただ、ひとつだけ心配ごとがあった。日韓大会の時の日本代表は燃えていた。真剣だった。サッカーをすると言うよりも戦っていた。それが12年経った今でも画面から見えていた。

 DFには松田がいた。森岡もいた。MFに中田、稲本、戸田がいた。前線に鈴木がいた。
GKは全盛期の楢崎だ。かれら皆の共通点は、闘志むき出しのやんちゃ坊主だった。それが今の代表に欠けている。唯一本田を除いて。本田のミラノ入りのニュースとかつてのW杯の選手のプレーを重ね合わせていた。

東京オリンピック

 高校サッカー選手権。京都橘高校の快進撃が止まらない。昨年PK戦で負けた準優勝校だ。
地元京都サンガのスカウトはどうなっているのだろうか。2020年の東京オリンピックでのサッカー会場に2015完成予定の新万博スタジアムが選ばれようとしている。新国立競技場、埼玉スタジアム、横浜国際、札幌ドーム、宮城スタジアム、調布の味スタにプラスされるようだ。

 楽しみな新万博スタジアムだ。募金を中心にしたスタジアム建設の意味するところは大きい。本当のサッカー文化が根付こうとしている。