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W杯23人枠 (連載第249回)

2014年4月28日

ワールドカップで移動する1チームの荷物数 多いチームでは300個を超えることもある。
※ワールドカップで移動する1チームの荷物数 多いチームでは300個を超えることもある。

連休が終わると・・

 連休が終わると注目すべきW杯日本代表の選出が行われる。FIFAへの予備登録が5月13日で前日の12日に代表が発表される。TVでもライブ中継が予定されている。例年どおり記者会見場にひな壇が設けられて監督がひとりひとり名前を読み上げることだろう。

 思い起こすのは、ドイツ大会の発表の時ジーコ監督は大型FW久保のケガを考慮して巻を選出している。最後にMAKIと呼んだときに一瞬のどよめきがあったと記憶する。それより二大会前のフランス大会では、一旦予備登録で呼んだカズと北澤をスイスキャンプまで同行してフランス入り直前に落選させた事件があった。当時の監督は岡田さんだった。初出場の日本は未経験のことがたくさんありすぎた。ここから我々は多くのことを学ぶことになった。

 今回もズバリ23人を選ぶ。万一不測の事態で欠場する選手が現れるならば追加招集すれば良いわけだ。運命の23人が12日14時に発表される。

 しかしそれまでじっと待っているだけではない。日本時間の5日にイタリアセリエAのミラノダービーがある。史上初の日本人対決である。ACミランの本田とインテルの長友がぶつかり合う。そして、決して忘れてはならないのが14日から始まる女子のアジアカップ本戦である。前回優勝のなでしこジャパンの負けられない戦いが再現されるのだ。この大会は次期W杯カナダ大会の予選も兼ねている大切な戦いでもある。アジアカップ、W杯とも連覇がかかるたいへん大事な大会なのだ。

 ミラノダービー、W杯23人の選出、女子アジアカップ本戦と目まぐるしいスケジュールが続き、その後に27日のキプロス戦へ続く、キプロス戦後はアメリカフロリダキャンプへ出発となりそのままブラジルイトウ市のベースキャンプ、W杯本戦へとなだれ込んでいくのである。

私案23人枠を再確認

 私の23人想定は以前のコラムで表にしたことがあった。発表当日はそれと見比べることになるだろう。ここに来て、ケガの回復度やコンディションの問題で改めて検証してみたい。その前に根本的な基本事項を確認しよう。一昨年からのアジア最終予選、コンフェデ大会、欧州遠征でトライしてきた日本のパスサッカーはゆるぎない確信的戦術であってその中心にいる選手を外すことは考えにくい。

 普段のJリーグで活躍している選手がここへきて急に呼ばれるためには戦術的理解度の他に外国選手との対戦経験が重要になってくる。その上、GK、DFや守備的MFには戦術的な決め事や組織として機能する約束事があって、それは一時には習得できないことなのである。
 最近名前が挙がってきた選手は、攻撃のポジションであって海外経験を有することが必然となってくる。後はケガや体調を見極めて決まってくる。

 最初にGK枠の三名は固定しているだろう。川島、西川、権田である。DFに移ろう。センターバックの吉田、今野、森重の三人はゆるぎないだろう。控えとして挙げられるのは伊野波、塩谷、栗原だろうと思っている。今野、栗原はサイドもこなすことが出来る貴重な存在だろう。伊野波、栗原で無難だ。両サイドバックは長友、故障明けの内田と言うところだろう。

 問題は控え選手だろう。両酒井には安定感が不足している感じがする。調子に左右される選手は調子が悪い状態で判断せざる得ない。また左右どちらでもこなせる選手が一番だ。そうなると駒野ということになるがすでにピークを越えている。まだ酒井宏樹の方が左右こなせると見ている。以上を考慮すると酒井宏樹だろう。

 守備的MFはW杯の長丁場を考えると長谷部は外せない。彼の復帰を待つだけだ。彼のプレーだけでなくて選手間の調整役としても外せない。そして絶大なる信頼のある遠藤、若手の山口、守備で重視して細貝あたりが無難に選出されるだろう。

 攻撃的MFは本田、香川に活躍中の岡崎は当確だ。本田が欠場した場合に香川を真ん中にその代役として清武は必要だろう。あと一人右から飛び込める選手がほしい。前回大会でも活躍したベテランの大久保の調子が良い。サプライズ選出として大久保あたりが妥当かもしれない。彼は昨年呼ばれていないが攻撃の選手はチームの決め事よりも得点感覚とガッツが優先される。守備も頑張る大久保が選出されても文句ないだろう。

 最後は難題のFW枠である。昨年は柿谷と大迫のワントップが多かった。それにJで大活躍の豊田が割り込んでくる。柿谷はJで得点こそないが動きは日本代表構想にぴったりはまる。大迫も二部と言えどもドイツで得点を着実に取っているここが三枠というところだ。

 背の高いハーフナーの起用は昨年まで成功していない。かれの特性が生かされていない。川又や佐藤は外国人相手の戦いから遠ざかっている。以上が私の私感である。

 では何人になるだろうか、数えてみたい。なんと図らずも23人になっている。ここに新人の南野、MF青山、ベテラン中村憲剛あたりが入る余地が残っている。いずれにしてもあと二週間で決まることだ。

 念のために、これは私感であって私案でしかない。ザック監督がどのように感じているかは別問題である。監督には信念がある。日本代表を選出すると言う最も難しい難題に取り組んでいるのである。私と違ってすべての責任を彼は背負っている。