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W杯ブラジル大会開幕 みどころは (連載第259回)

2014年6月11日

リオのコルコバードの丘に建つキリスト像は高さ40mと巨大で1031年ブラジル独立100周年を記念して建設された。右の写真の左上がコルコバードの丘である。標高710m。下界にはリオの商業施設のビル群が並び遠方にはコバカパーナ海岸がつづく。その一角に決勝戦の舞台マラカナンスタジアムが君臨している。はたしてマラカナンの悲劇を打ち破るのか、悲劇の再来か、ブラジルの未来を占う決戦が始まろうとしている。
※リオのコルコバードの丘に建つキリスト像は高さ40mと巨大で1031年
ブラジル独立100周年を記念して建設された。右の写真の左上がコルコバードの丘である。標高710m。
下界にはリオの商業施設のビル群が並び遠方にはコバカパーナ海岸がつづく。
その一角に決勝戦の舞台マラカナンスタジアムが君臨している。
はたしてマラカナンの悲劇を打ち破るのか、悲劇の再来か、ブラジルの未来を占う決戦が始まろうとしている。

見逃せない好ゲーム

 あと二日したらワールドカップ開幕ゲームの笛が吹かれる。今回の大会は過去5度優勝している地元ブラジルが念願の地元優勝を勝ち取れるのか、ヨーロッパの優勝候補スペイン、イタリア、オランダ、ドイツらのチームが南米大陸で初優勝できるのか、そして我が日本代表がベスト8に食い込むのか、いろんな意味で興味深い大会なのである。その内、見逃してはならない好カードを紹介してみよう。

 最初に開幕戦である。ワールドカップには正式な開会式や閉会式はない。各試合地(べニュー)の最初のゲームで簡単な式典が催されることがあるが、参加32チームが揃えう開会式というものは存在しない。閉会式もなく決勝戦の終了後トロフィーの授与が閉幕式ということになっている。開幕戦は地元チームが最初に対戦する。今回は日本時間13日の5時にブラジルがクロアチアと対戦する。ブラジルがこのAグループ一位抜けするには落とせないゲームである。

 会場は最後まで建設に時間がかかってしまったサンパウロ競技場である。注目のブラジルか密かに策を練るクロアチアか激しい一戦が繰り広げられる。各チームの戦術については専門誌に譲るとして、このゲームブラジルにとっては落とせないゲームであるが決勝戦(7月13日)までの行程を考えると長い長い道のりである。ブラジルにとっては日韓大会の日本代表のように奥まった山荘に、下界と隔離することなど出来るはずがない。常にセレソンはマスコミや国民の目にさらされながら過ごすことになる。決勝トーナメントに行けない万一の事態になれば暴動は確実に起こる。

 彼らはぎりぎりの環境の中でゲームをしなければならない運命を背負っている。このA組はブラジル、クロアチアの他にメキシコ、カメルーンの4チームである。決勝トーナメントを見据えるとどのチームにもチャンスがある。クロアチアにとってはドローにして勝ち点1を取りたいところである。

 次に見落とせないカードは(ここで前もって言っておきたい日本代表のカードは絶対見落とせないことは最初からわかっているので省略しておく)14日マナウスで行われるイングランド対イタリア戦のカードである。D組で死の組ともいわれている。D組には他に先日、日本と対戦したコスタリカ、そして古豪のウルグアイがいる。コスタリカを除く3チームの争いとなると思っている。このグループは大変重要である。その訳は日本が勝ち進んだときに決勝トーナメントの最初に対戦するグループであるからだ。そのD組最初のゲームがイタリア対イングランドとなる。イタリアもイングランドもリオの近くにキャンプをはる。会場は熱帯のマナウスだ。高温多湿という両チームが一番苦手としているべニューで初戦を戦う。力のイングランドか試合巧者のイタリアかゲームは余談を許さない。

 次に見落とせないカードは(ここで同日のコロンビアとギリシャということになるが日本と同組のチーム同士のゲームは大変重要なカードであるからして絶対に見逃せない。よって敢えて紹介するまでもない)15日リオで開催されるアルゼンチン対ボスニア・ヘルツェゴビナ戦である。これはある意味開幕戦に良く似たタイプである。優勝候補の一輪であるアルゼンチンの初戦である。F組に属している。世界有数の選手であるメッシを有するアルゼンチンは前回大会で準々決勝ドイツに0-4で敗れてベスト8だった。その最大の理由はメッシの不調である。今回もメッシを中心にしたメンバーであるがよりメッシに近い存在のMFを配置している。ただし、彼の体調が気になる。このゲームは決勝戦ブラジル対アルゼンチンという途方もないカードを熱望している私にとっては大変重要なゲームとなっている。

 次は16日G組のドイツ対ポルトガル戦のカードである。べニューはサルバドールである。熱帯に近いが大西洋に隣接していているが浜風が吹く。ドイツは今回ヨーロッパ勢の中で評判が良いチームである。強くてアグレツシュブルの上にスペインのパスサッカーを身に付けている。FWのクローゼはW杯通算得点王を確実視されている。そして、先日のヨーロッパチャンピオンズリーグで華々しい活躍をしたC・ロナウド有するポルトガルの一戦は見ものである。ベースキャンプはポルトガルがサンパウロ州でドイツがサルバドールに近く、ドイツが有利である。ロナウドはメッシ同様W杯では不遇のバロンドールである。その初戦は見落とせない。

 そして、17日のブラジル対メキシコ戦、18日のスペイン対チリ戦、19日のウルグアイ対イングランド戦と見落とせないカードは続く。日本代表のC組のカードを合わせるとここまで12試合が重要なゲームとみている。

 開幕戦からの一週間に絶対見るべき試合は12試合。なにがなんでもライブ観戦してみたい。