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アギーレ監督に聞いてほしい (連載第272回)

2014年8月13日

アギーレ監督の母国メキシコの民族衣装

※メキシコハリスコ州グァダラハラ市の大聖堂、そう言えば「グァダラハラ」というマリアッチの名曲があった。
ここはテキーラとマリアッチの故郷だ。

アギーレ新監督の記者会見

 ようやく羽田空港に新監督は来日した。2002年の日韓大会でメキシコは福井県にベースキャンプを張った。つまり小松空港という地方空港を利用しての移動だった。小松空港は防衛省と民間との共用の空港で簡単にチャーター機を自由に飛ばせない。何度も航空自衛隊へファックスして連絡を取り合った。しかし、監督会議等でアギーレ氏と会ったと思うが全く記憶にない。その時にいずれ彼が日本代表監督に就任すると予想していたらきっと態度は違ったものになっただろう。

 彼の会見は無難な言葉に終始した。もちろんそれがサッカーで言うところの常識だろう。 ザッケローニ監督の就任時の会見よりも冷ややかな目で見ている自分だった。もちろん外国人監督の存在に慣れてきたことが一番だろう。しかし、注目に値するのは中米初の監督で従来から日本が見習うサッカーはメキシコスタイルと言われてきたからだ。もっと早く彼の招聘は必要だったかもしれない。

 彼のコメントを整理すると、日本の選手のプレースタイルはメキシコに似ていること。守備に重点を置くこと。とにかく選手は隔たりなく切磋琢磨し、競い合わせること。哲学はシンプルでとくかく走りぬくこと。選ばれた選手は国を背負っていることを誇りに思って戦ってほしい。と言う具合だ。

 9月の親善試合二試合を見なければ選手起用やシステムは分からないが、走ることを優先したのはオシム以来である。

アギーレ監督に聞いてほしい

 あなたは初めてかもしれないが過去の外国人監督がたどってきた様々な失敗を繰り返してほしくない。日本人は有史以来農耕民族で規則正しく四季折々の行事を何千年と繰り返して生活してきた。その底辺にあるのは「和」である。サッカースタイルにも良くも悪くも和が影響している。その和から生まれ出て来るのは忠誠である。選手は監督のいう事を忠実に守ろうとする。悪く言えば自分で判断しない。決められたパターンに自分を合わせようとする。だから意外性は生まれない。

 おいおい判ってもらえると思うが、彼らがアグレツシュブルに戦えない原因に和があると思える。しかし統一できれば一人よりも大きな力が生まれてくる。だから核心はと言うと、監督が細かな指図や指示を出してほしい。ある意味子供みたいになるかもしれないが、自分で考える時にも方向性を説いてやってほしい。守備の時の決まりごと、負けているときの戦い方、走り出すタイミングや走る方向までも・・・。

 なんだか少年サッカースクールになってしまった。W杯で敗戦したゲームのすべてで監督の指示ミスがあった。監督が試合を仕切ることは不可能であることは理解している。しかし、どんな強力なキャンプテンがいてもゲームをコントロールできないのがサッカーの流れである。

 だから確固たる日本スタイルを探し求めているのである。関係者の方々、やっと監督が決まってほっとしていることだろう。しかし、次のステップを考えると日本人監督の発掘は急務だ。岡田氏に次ぐ日本人監督を見つけ出しロシア以後の準備をすることだ。女子サッカーのように日本人監督が世界に認められる日を待ち続けている。