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若い世代の台頭 (連載第277回)

平成26年9月16日

スコットランド東海岸に位置するセントアンドルーズのゴルフコース、まもなくスコットランド独立の賛否を問う住民投票が始まる。

※スコットランド東海岸に位置するセントアンドルーズのゴルフコース、まもなくスコットランド独立の賛否を問う住民投票が始まる。

アジア大会始まる

 また忙しい時期になってきた。アジア大会が韓国の仁川で始まった。その前に先週からの動きを見てみよう。

 アギーレJapanの第二戦のベネズエラ戦は2-2のドローだった。新人の武藤と柴崎が初得点を上げている。ザックJapanの面々からは迫力のかけたプレーが見えた。すでに長友、酒井、本田らは限界らしきものまで見えた。若手の台頭は確実に始まっている。

 なでしこJapanはガーナと戦って5-0で勝利した。そのメンバーに沢や大儀見の名前はなかった。注目すべきは前半の坂口、宮間の中盤で5得点を挙げたが後半は猶本、中島に変わって無得点に終わっている。臼井、増矢などの若手も多く登場していた。これから経験を積んで来年のカナダ開催のW杯のメンバー選考に生き残れるか試練が始まった。

 アジア大会の男子初戦はクウェートに4-1で勝った。これまた期待の武蔵が2発と順調な滑り出しであった。この大会は21歳以下のメンバーでリオオリンピックの代表を担う若い選手らの力試しだ。その上前回大会で優勝している日本は、ディフェンディングチャンピオンとして二連覇への期待がある。イラク、クウェートと同組で死の組と言われているグループ、果たして勝ち抜けるかこれまた興味津々だ。

日本流サッカーの理想形かもしれない

 今回のU-21は全員サッカーが上手い。得点感覚も鋭い。大柄でスピードのあるFWに背の高いフィジカルに強い最終ライン、運動量のあるテクニシャン揃いの中盤と将来の理想形を見る思いだ。アギーレ監督はJリーグ視察よりもアジア大会を直で見るべきかも知れない。きっと将来性のある選手を見つけ出すに違いない。

 先日のフル代表の試合よりも確かに建設的で攻撃的なサッカーだ。システムはスリーバックだ。ワントップに中盤の4人が絡み合いトップ下の二人はテクニシャンで攻撃的だ。その上、両サイドウイングの前への意識が高かった。サイドからのクロスは現代サッカーでは大変有効な戦術である。これは先日のフル代表の4-3-3にはなかった動きだ。

 これまで日本代表は常にシステムに悩まされてきた。かつてはスリーバックかフォーバックか、前線はワントップかツートップかで幾度となく試されて来たが結果、結論は出ていない。そして、監督はいつもこう言う。システムはさほど重要ではない。常にゲームは動いていて試合中、人の配置は常に変化すると・・・・。このU-21のメンバーについて厳しい意見を言う人もいるが、私は将来の日本スタイルの模範形として注目していきたい。

U─17のW杯、出場権逃がす

 その反面外電でU-17のW杯の出場権を逃したチームがあった。U-16の日本代表は、アジア予選で韓国に負けて準々決勝で敗退した。4大会連続して出場していたが今回W杯の切符は掴めなかった。アジアを含めてユース世代の強化は大変重要な位置を占めている。若い時から世界で戦える人材を作っていかなければならない。急務だろう。

 昨夜なでしこはアジア大会初戦の中国戦を0-0で分けた。若手とベテランの混合チームだが後半は疲れが見えた。しかし意図するところは見えた。このグループでの一位抜けが至上命令だ。

 欧州リーグのドルトムントに復帰した香川は初ゴールを飾って勝利に貢献した。10万の大観衆の香川コールには震えが出ることだろう。ドルトムントは異常とも言える熱気がある。その要因を我々は学ばなければならないことなのだ。今節イタリアの本田、ドイツの岡崎ともにゴールを奪っている。彼らは確かな存在感を示している。

 W杯ブラジル大会が終わって2ヶ月が経った。世界でも日本でも若い世代交代の波が押し寄せてきている。