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ブラジル戦終わってみればネイマール一色 (連載第281回)

平成26年10月15日

ペーパークラフトの地球儀、赤道直下にシンガポールがある。

※ペーパークラフトの地球儀、赤道直下にシンガポールがある。

2016年ユーロ(ヨーロッパ選手権)の予選

 世界では国際マッチデーにあたる。つまり、欧州ではユーロの予選が展開され連日激しいゲームが繰り広げられている。よって各国リーグ戦は一休みして選手たちは国に帰って 自国のために戦っている。各グループに別れているが早速番狂わせが起こっている。ワールドカップ優勝国のドイツがポーランドに敗れた。またアイルランドとも引き分けた。三位のオランダがアイスランドに敗れている。ウェールズの調子がよく2勝1分で首位にいる。今後の動向に注意したい。なぜならば、U21欧州予選でスペイン、フランスが敗退しリオ五輪の出場権を逃しているからだ。欧州の勢力図が変化している。

 アジアではU19日本代表が韓国に勝利して決勝ラウンドに進んだ。先日のアジア大会U23とU17が韓国に敗退した記憶も新しいがU19では南野の二得点で勝ち進んだ。

シンガポールのブラジル戦

 アギーレ監督は試合前、ブラジルには敬意を払いながらも勝ちに行くと言っていた。試合後は、アジアカップへの選手選考の参考になったと言い逃れている。相手は先日アルゼンチン戦で勝利してシンガポールにやって来た王国ブラジルである。アルゼンチン戦と同じスタメンをブラジルは敷いたが日本代表のスタメンはそうではなかった。誰もが驚くスタメンだった。初勝利のジャマイカ戦から6名が代わっていた。

 そして、初代表、初ブラジル戦の選手が多数を占めた。このメンバーでは国際試合の醍醐味は感じられない。来年のアジアカップ本戦(オーストラリア開催)まであと二試合しか残されていない。監督の焦る気持ちは解るが楽しみにしている日本人にとってブラジル戦はベストメンバーでガンガン攻めて欲しかった。ジャマイカ戦とブラジル戦のスタメンを間違えたと言いたい。

 その上、なんでこの時期にシンガポールで試合をするの。アウエーで試したいのであれば、11月予定している長居でのオーストラリア戦をシドニーでやれば良いではないか。そしてこのブラジル戦を長居でやるべきだった。最高のゲームは国内でマッチングするのがファンへのリスペクトだろう。

 シンガポールのスタジアムは満席だったが、ピッチの状態がひどすぎた。荒れたピッチで戦う相手ではなかった。場違いな移動に荒れたピッチと間違えたスタメンの責任は重い。

終わってみればネイマールの4得点

 ネイマールが見せてくれた。W杯の怪我以後、彼の身体は完全に回復した。軽快なフットワーク、特にボールを足の裏で引いてからパスを出す、フェイントをかける。彼のテクニックは1m以内で繰り出す足技である。普通1m以内だと相手DFに当たってしまう。自分の体の位置や味方の位置が邪魔になる。しかし、それはDFだけが感じていることで、自分自身は狭いエリアでボールを自在にコントロールしている。日本のDFは彼に付くことができないでいつのまにかゴールを奪われることになる。今のネイマールを止めることは出来ない。そのようなDFは残念ながら日本には居ない。

 わざわざシンガポールまで出向いたが高くついた遠征だった。アギーレ監督に事前に説明をしベターチョイスが可能となる腹案を作る日本人スタッフが必要かもしれない。後二試合でどんな結論に至るのであろうか。外国人監督が続く日本代表に警笛を鳴らしたい。