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今年のクラブチャンピオンはRマドリード (連載第289回)

平成26年12月21日

スペイン南部コスタデルソルのミハスの町、アンダルシア州マラガ県標高428mに位置する人口7万人の観光都市。

※スペイン南部コスタデルソルのミハスの町、アンダルシア州マラガ県標高428mに位置する人口7万人の観光都市。

アギーレ監督八百長疑惑

 先日協会が出した結論はアギーレ監督続行の断だった。ご承知のとおりだが、少し疑惑の本筋に触れておこう。2011年に行われたスペインリーグで当時サラコザの監督を勤めていたアギーレ氏は二部降格が決まるかもしれない最終戦で相手チームのレバンテを買収して勝利し一部残留を決めたという疑惑だ。スペイン検察庁反汚職局が多額のユーロが動いた経緯を把握し今回告発に踏み切った。今後パレンシア裁判所に出廷することになろうとしている本人に対してアジアカップ、W杯予選を乗り切れるかという困難な課題に直面している。今回の問題は非常にデリケートで協会が今までに直面したことのない一大事であることは確かだ。

 今回協会が取るべき選択肢は三つあった。
第一に疑惑が表面化した時点で解任する。
第二は、法廷結審まで推定無罪として監督続行させる。
第三は、しばらく様子を見る。
 その中で第三の様子見に決まったのである。日本社会でよくある構図である。とりあえず結論を先送りして現状を把握するということだ。協会の会見でマスコミからは、監督続行のリスクを問う場面があった。監督続行した後に八百長に関与したことが結論づけられた場合、協会が被る痛手は大きい。会長らの首は飛ぶだろう。

 一般論であるが、多くの企業や組織で問題が発覚した時点での対応の鈍さに後々問題が大きくなっていることは事実だ。これまたメディアで協会顧問の釜本さんがそんな幹部の弱腰に喝をいれた記事があった。疑惑発覚時点で解雇すべだという意見だ。そして次の監督選定を急ぐべきだと。そろそろ日本人監督を採用すべきであるとも述べた。私も同感である。以前のコラムでアギーレ監督に決定した夏頃、次の日本人監督発掘のために今すぐに始動すべきであると述べた。その時は今回の問題は知るすべもないが、ただ日本人社会を理解していて日本人らしいサッカーの確立に向けて日本人監督の育成を危惧したからだった。

 今回の続行が選手の志氣に関わると言ったメディアもあるが、メンバーが変わらなければ彼らの志氣は問題ないだろう。やるべきサッカースタイルの変化はない。あくまで灰色イメージの監督が協会幹部へのイメージダウンにつながりはしないかと心配する。次に別の問題が出た時に決断できない幹部への八つ当たりは増幅するだろう。日本人が好む様子見は良い結果を生む確率は低いということだ。

J1来季は二部制

 来季J1は前期と後期の二シーズンとポストシーズンになる。かつて一年を通して実施されていたJリーグが二部制になっていた頃があった。多くは一年を通しての戦いを望んでいる。それは今年のように最終戦までもつれ込む展開はJリーグの醍醐味だからだ。ファンはしびれるゲームが見たい。しかし来年はそのようなこともなくなる。そんな意味のない二部制をなぜまた採用するのか。Jリーグ機構の説明不足も歪めないが、その本質は財政面が大きく関わっていることが判明した。2013年度Jクラブ経営情報が開示された。純利益マイナスチームはJ1では4チームJ2では7チーム、トントンがJ1で5チームJ2では8チームだった。

 健全なチームは少ないのが現状だろう。Jを活性化することは至上命令なのである。しかし、イマイチそれと二部制との因果関係の説明には納得できない。試合数の増加、テレビ地上波の放送増加などを上げることは容易いが小手先だけの活性化は長続きしないことは確かであろう。

今年のクラブチャンピオンはRマドリード

 大方の予想通りスペインのレアルマドリードがアルゼンチンのサンロレンソを2-0で下してチャンピオンになった。レアルとは英語でRoyalつまり王室を意味する。王憲章をチームエンブレムに刻んで評されるチームということになる。日本における菊の御紋を授かって成立しているチームというわけだ。・・・・と自分なりに理解している。

 確かに今年のレアルは別格だった。スピードはずば抜けている。その上でボールコントロールをしてシュートを打てる選手で成り立っている。テレビ解説者は皆、口を揃えてレアルの三昧看板つまりCロナウド、ベンゼマ、ベイルを神様のように評する。まるで勝ち馬に乗った選挙民のように見えた。むしろ、冷静にレアルの欠点をリアルに突いた解説者はいなかった。私自身も今の公式戦22連勝のレアルの欠点を見つけられていない。しかし、W杯南ア大会では圧倒的ポゼッションサッカーで優勝したスペインでさえ、今年のブラジル大会で惨憺たる結果に終わった。レアルの天下もいつまでも続くわけがない。その時にレアルの欠点が見えてくるだろう。

 いよいよ来年はアジアカップが始まる。代表選考23人枠の発表も終わった。私が以前のコラムに載せた選手のうち2、3名が違っていた。その最たる人は細貝だった。長谷部と遠藤のどちらかが欠場した時に彼の献身的な守備が必要になってくる。私は選出してほしかった。