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新年事始  (連載第291回)

平成27年01月03日

※ロシア アムール川の遊覧 世界第8位4368kmの大河。

※ロシア アムール川の遊覧 世界第8位4368kmの大河。今は凍結していることだろう。

新年事始

 事始めと言ってもたいしたことをした訳ではない。今年に限って元旦と二日に渡り滋賀の自宅が大雪に見舞われてしまった。新年の事始めは道路に積もった雪かきだった。北国の人々と違ってたまの雪かきに足腰が悲鳴をあげている状況だ。車には長くつと雪用スコップを積んでいる。もちろん昨年早くに冬用タイヤに交換している。準備万端なのは道具だけで体は年末年始の不摂生がたたって、あちこちが痛い。文句言うまいと自分に言い聞かせている。

※ガーデンチェアの上に積もった雪

※ガーデンチェアの上に積もった雪

ブラジルサッカーの転換

 昨年末のコラムでブラジルサッカーの低迷について書いた。これまた昨年末撮り溜めていたビデオを見ている。まだ途中であるが、ブラジルサッカーの大胆な転換を紹介している。 ブラジルサッカー界はW杯の歴史的敗戦を受けてドイツサッカーが誇っているチームプレーに注目していた。かつてブラジルの個人プレーは世界の三歩四歩先を行っていた。今は 一歩先ぐらいを進んでいる。このままではチームプレーに勝る欧州サッカーに勝てるわけはない。そのように分析している。なんと謙虚なことだろう。自分たちを正しく分析しているではないか、そして彼らが行おうとしているのはユース世代からの改革であった。

 優秀な若手は地方にも多く存在する。しかし、彼らが学ぶ組織が地方になかった。大手クラブはリオやサンパウロなどの大都市に集中している。まずは地方の都市にトレセンを設けて、多くのコーチを一堂に集めチームプレーの必要性を説いている。今まではバラバラの指導者たちがブラジル協会の指導のもとに統一したスタイルで学んでいるということだ。ブラジルの基本となる個人技のサッカーに統一されたチームプレーが植えつけられ、これからはヨーロッパ的なチームサッカーが生まれてくるのだろう。まさに最高のサッカーなのだ。

 ブラジルサッカー界はどん底から這い上がるために敢えて一番遠いけれど確実な手段で生まれ変わろうとしている。

高校サッカー選手権

 高校サッカーが始まっている。10年ぶりに野洲高を破って滋賀県代表となった草津東が二回戦で東福岡に0-3で負けてしまった。京都橘は三回戦を國學院久我山3-1で破っている。全般的に負けたチームは寄せが甘いと感じているし勝ったチームはフィールド全体を使った大きなサッカーをしている。

今年のトレンド

 今年のトレンドは可変的システムの導入だという。これは試合中にシステムを変えてプレーするスタイルである。今までにもシステムチェンジはあった。ゲーム中に4バックから3バックへの変更などである。日本代表も何度も試したが成功した例はない。しかし、ここで言う可変的システムとはチーム全体が大きくシステムを変更することを指す。4-3-3でスタートしたチームが中盤を攻め込まれる危機に直面したときに4-2-3-1に変更してボランチを厚くして守備を固くしつつ攻撃力をそぐわないチームに変貌する。また、0トップのチームが2トップに変更して勝ちを意識するシステムに変更する。その組み合わせは何種類も存在するだろう。ひとつのチームが可変的にシステムを変えることが可能であるならば、多種多様なサッカーが可能になるのである。

 しかしこれは理想であって代表チームのように短期合宿では理解することは困難であるのだ。あくまで普段から練習しているクラブチームでしか考えられない。どこのチームが可変的なシステムを導入して優勝するのであろうか楽しみな一年になるだろう。サッカーは毎年進化している。

アジアカップへ出発

 日本代表はオーストラリアへ出発した。彼らに新しいサッカーを求めるのか、無難な戦いを続けてとりあえずアジアを制するのか、いやそれ程にアジアは甘くないのだろう。日本のサッカーが求める日本人らしい可変的なシステムはいつになったら芽が出てくるのだろうか。冷静にアジアカップを見てみようと今は思っいる。