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グループリーグ ヨルダン戦  (連載第294回)

平成27年01月21日

※※オーストラリア南部メルボルン郊外の絶景 グレートオーシャンロード

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本田、香川の二得点で快勝

 グループリーグ最終戦ヨルダン戦を本田、香川の二得点で勝利する。最高の勝利に大変満足な一夜を過ごすことが出来た。本田は三試合連続の得点で香川は9戦ぶりの得点だった。その上守備陣はグループリーグ三戦完封という見事な出来であった。前号の厳しい指摘が彼らに届いたかのような働きだった。すべて流れの中でパスワークがさえたケースで一点目は中央突破で二点目がサイドからの速攻だった。

 本田、香川はさておき岡崎の飛び出しにヨルダンDFは付いて行けなかったし、長友や酒井のサイド攻撃にも置いてきぼりを食らったケースが多々あった。その中でやはり遠藤と長谷部の働きは大きい。遠藤はその卓越したパスセンスでゲームのリズムを日本に導いたし、長谷部は攻撃の起点となってパスを供給していった。チームが完璧に機能したゲームだった。

 これで全チームが決定した。準々決勝は中国対オーストラリア、日本対UAE、韓国対ウズベキスタン、イラン対イラクとなった。これで日本は韓国やイランと決勝まで対戦することはない。準決勝はオーストラリア対日本、韓国対イランと予想している。ただし、アジアカップでは何が起こるか分からないのが事実である。

イラン対UAE戦

 日本ヨルダン戦の前日にイラン対UAE戦があった。この二チームの一戦は大変レベルの高いサッカーだった。ゲームを見て明らかにイラクやヨルダンよりもワンランク上のチームだった。この時イランが勝てば一位抜けで準々決勝は日本と違う山に振り分けられる。UAEが引き分けか勝てば日本はイランと当たる。出来ればイランが一位抜けしてほしかった。この時点では日本がヨルダンに勝つことが判明していなかった。しかし次の相手となるチームを予想することは楽しい仕事だ。

 予想通りイランがロスタイムに得点して1-0で勝利した。このゲームのレフェリーは日本人が担当している。試合後UAEからクレームがあった。ロスタイムの得点はオフサイドであること、決勝トーナメントで日本と当たる可能性を占めたゲームを日本人がジャッジすることなどである。事実ゲームではUAEの有力選手がイエローカードをもらって次戦は出場出来ない。つまり日本戦は欠場となった。オフサイドの件は何度もビデオで確認したが、ラストパスの直前にオフサイドの選手とシュートした選手が入れ替わっていて当の選手はオフサイドではなかった。そしてその時のラインズマンの位置も正しいところにいて判定している。このゲームに日本人レフェリーが配置された理由は分からない。UAE監督はAFCからの回答を要求しているらしい。

 大陸別のチャンピオンシップに他の大陸協会から審判団を派遣要請することは可能なのだろうか、例えばユーロでは南米の審判団、アジアカップは欧州の審判団などである。しかし現実は困難な点が多い、各大陸でもリーグ戦やチャンピオンズリーグが開催されているし、グローバル社会では欧米でプレーしているアジア選手も多い。自大陸のゲームは自大陸で決着する必要があるのだろう。それを唯一無二のシステムで実行しているのがW杯なのだろう。

 ゲームに戻って、イランは球際の鋭さ、激しさ、フィジカル、スタミナ、精神力ともに優れたチームである。優勝候補に挙げても良いくらいのチームだ。一方UAEも攻撃力守備力ともにイランと互角に渡り合えるチームで高い完成度を誇っている。このチームには10番の選手オマルがいる。彼はアジアカップ今大会ナンバーワンのテクニシャンであることは間違いない。左利きの彼はボールの持ち方、戦況を見る視野の広さ、トリッキーなドリブル、正確なパスと申し分ない。私はかつての西ドイツ代表で中盤に君臨した左利きの名選手オブラートを思い起こす。

 次戦日本はオマル対策を決して侮ってはならない。その為にはヨルダン戦欠場した今野の出番があるだろう。現在長谷部、遠藤、香川の中盤の3が絶妙に機能している。先発はこれで良い。しかし、後半からは遠藤か香川に変わって今野の出番があるだろう。それまでオマルに仕事をさせてはいけない。次戦はオマル対策がすべてだ。