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新監督就任で気になること (連載第301回)

平成27年03月16日

※北陸新幹線開業 我が家でも北陸新幹線が開通した。
※北陸新幹線開業 我が家でも北陸新幹線が開通した。

日本代表監督にハリルホジッチ氏が就任

 世の鉄道界では先日のトライライトエクスプレスに続いて北斗星が引退した。しかし、同時にE7系北陸新幹線が開業した。加賀百万石前田家の群青色と金箔色に塗装された流線型の車体は大変おしゃれで走行する姿は北陸地方に春を運んでくるようだ。

 先週末正式にハリルホジッチ氏が代表監督に就任した。長く不在だった監督が決まると
緊張感の漂うJリーグ第二節であった。代表監督不在ではピリッとこない不安定であった。
監督就任に際して彼は日本を選んだ理由を語っている。「自分のメンタリティーに似たものを感じる。厳しさ、規律、尊敬、真面目、今のサッカー界において大事なものを持っている。」私たちにとっては大変うれしい評価であろう。まさに日本人が長い歴史の中から築き上げた文化だと思う。それを彼は理解しているのである。しかしまだ彼のサッカーは不明だ。結構頑固で厳しい人格だと言う。アジアで勝てない日本代表に丁度打ってつけかもしれない。協会は残り福を引くことが出来たのかもしれない。

監督就任で気になること

 私が監督就任で気になることは通訳の存在である。彼はボスニア・ヘルチェゴビナ出身でフランス国籍を取得している。長くフランス語圏での仕事が多くフランス語に長けている。フランス語と言えばトルシェ監督を思い出す。当時はちょうど2002年のW杯が日本で開催されていた。通訳はダバテイ氏だった。ご承知のとおり監督の通訳は語学以外にサッカー論、監督の信条などを理解している必要がある。そんな適任者がいるのだろうか。通訳はフランス語?ボスニア語?それとも現アーセナルの監督ベンゲル氏(フランス人)のように英語なのか。

 私はずっと詮索していた。新監督就任の通訳者は元パリサンジョルマンのU-14監督の日本人であるH氏だった。彼の問題のない通訳に私の一末の不安も解消し、出遅れていた新生日本代表に光を見る思いである。月末のキリンチャレンジカップが楽しみになっている。何かを期待することが出来ることの喜びを感じている。こんな時、オシム元監督であれば過度に期待してはならないと戒めるだろうか。

なでしこジャパンの問題点

 ポルトガルで9位に終わって帰国したなでしこジャパン。問題点は多い。しかし、佐々木監督は問題点の洗い出しと対策に意欲を見せている。もし先日のアルガルべ杯においてベスト4以内で帰国していたら、W杯への延びしろは少なくなっていただろう。結果悲壮感のある9位だった。初めてのことでもある。これで各選手は6月までに自分たちの弱点を修正することが出来るだろうし、監督は弱点を戦術でカバーすることを一念に取り組むだろう。そして選手選考もその線に沿ったもので明確に選考が出来るのである。

 現在世界はアメリカ、フランス、ドイツを中心にスエーデン、イングランド、ブラジル、日本のグループであろう。優勝のチャンスはどこのチームにも存在する。これからの三ヶ月間の修正が正しかったチームが勝ち残ることであろう。

 今一度なでしこジャパンの問題点を整理してみよう。日本はGKからビルドアップしていくパスサッカーである。最後は左右のオープンスペースからのクロスでFWの速い走り込みからピンポイントで合わせて得点をする。守備は高い位置から何人もプレスかけて相手を取り囲んで奪取する。問題点は相手チームが日本のやり方を知っていることで、ビルドアップしていく過程でパスの出し手を潰されて逆に相手の高い位置で攻撃を受けることだろう。

 日本のDFの背後にボールを放り込まれて走りで振り切られるケースで失点をすることだろう。そして、なでしこジャパンの次の世代であるヤングなでしこチームの成長がイマイチであることだろう。今となっては大幅な世代交代は期待できない。調子の良い若手と確固たる地位にいる欧州組とのバランスのとれた新チームの完成が待たれる次第だ。