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ふたつの公式戦 (連載第312回)

平成27年6月17日

イタリア南部のガゼルダ宮殿 17世紀ナポリ王によって建てられた。バロック調。庭園が素晴らしくて自動車で移動しないと見学できない。丘陵地形を利用して自然の水路が噴水と滝を作り出す。広さは120ヘクタール。
※イタリア南部のガゼルダ宮殿 17世紀ナポリ王によって建てられた。バロック調。庭園が素晴らしくて自動車で移動しないと見学できない。丘陵地形を利用して自然の水路が噴水と滝を作り出す。広さは120ヘクタール。

W杯ロシア大会アジア二次予選 シンガポールにドロー

 結果はご承知の通り0-0のドローに終わった。もしサッカーで優勢勝ちの判定があれば旗三つで日本チームの勝利だろう。しかし結果はドローの勝ち点1を積み上げただけに終わった。むしろ、攻めても点をとれないむなしさだけが残った疲れたゲームだった。試合後ピッチでシンガポールの監督の笑い顔が妙に印象に残ってしまった。寝つきの悪い一夜だった。ただ言えることはシンガポールのGKのファインセーブを称えることだろう。

 そして本田や香川、宇佐美がシュートを外しまくったことだった。本田が試合後のインタビューでこの歳になってこれ以上シュートはうまくならないと吹いていた。ただ情けなく感じただけだった。後はマスコミ各紙の論評のままだろう。

なでしこ最終ゲーム1-0の薄氷の勝利で1位通過

 今朝早くのゲームはなでしこジャパン対エクアドル戦であった。もちろんなでしこの勝利を疑う者はいない。大儀見がようやく初得点を記録し、後半遅くに初出場した岩渕の元気な姿といきなりの迫力あるシュートが好材料なくらいで後は褒めるべきものはなかった。誰もがエクアドル戦は大量得点の勝利をだけを良いとしていたので消化不良が残った重狂しいゲームとなってしまった。もちろん今大会初出場のエクアドルもようやく大会に慣れて来たので前段のような失点は無いだろうが0-1という冷や汗ものの勝利に日本国民は納得がいかなのである。

2つの公式戦に共通している日本の課題とは

 ここからがコラムニストの腕のみせどころだろう。日本は引いて守る格下の相手にどう戦ったらよいのであろうか?男女ともに日本のサッカーはパスサッカーが基本だ。すべてがパスで生きている。ちょっと前までは横パスで前線の選手の動きだしを待っていた。今や早い縦パスで一気に崩してかかる。しかし、これは相手が攻めてくるからパスで裏を崩せるのであって引いた相手には通じない。

 では、どうしたらいいのだろうか・・・答えは3つあると思っている。

 1にドリブルで中央突破をはかる。
 2にミドルシュートで得点する。
 3にサイドから中央へのクロスの精度で得点する。(フリーキック、コーナーキックを含む)

 以上である。

 この3通りが男女ともに機能していただろうか?そしてこの3通りを慌てないで実行する技術とメンタルの保持が必要なのである。昨日と今朝の2試合はこの点が劣っているのであろう。世界で名をはせるバルセロナのチームに敵は毎回引いて守ってくる。しかし、彼らはそれでも勝ち進んでいる。その違いが分かれば対応策は簡単に発見できる。後はそれをやる練習と気力が必要なだけである。だから間違っても歳のせいにしてはならない。