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リオ予選決勝トーナメント もっと頭を使え (連載第339回)

平成28年1月21日

※大阪の夜景  なにわのことも 夢のまた夢かな。
※大阪の夜景 なにわのことも 夢のまた夢かな

サウジアラビア戦

 明日には決勝トーナメント一回戦のイラン戦が控えている。次戦の相手がイランとはサウジと戦う以前から判明していた。A組は地元カタールが一位抜け、二位がイランだった。B組は日本一位、北朝鮮が2位。C組は韓国、イラク。そしてD組はUAEとヨルダンでD組のオーストラリアは敗退した。ここまで中東勢が5ケ国残っている。そのイラン戦を前にしてサウジ戦は良い経験となっていくであろうことは想像についた。

 2本のシュートで眠気が去った。まずは前半31分、大島の見事なミドルシュートがサウジのゴールネットに突き刺さった。最近このような素晴らしいシュートは見ていなかったから感激は大きい。そしてもうひとつは後半8分の井手口の狙いすましたシュートだった。右サイドから南野がゴール前に切り込んできて相手DFを引っ張った。そしてフリーの井手口に絶妙のラストパスを送る。この時点で得点は確定された。センスのある井手口のシュートが決まった。結果は2-1で最終戦も勝利した。

 ここまで書けば安心のイラン戦だと思うわけだが問題は多々ある。一番の心配事はDF陣にある。まずは安心してゲームを落ち着かせるリーダーがいない。相手に対して真剣にぶつかるが故に空回りするプレーが一旦出てしまうと自分自身をコントロールできなくなってしまう。若いから仕様がないと言えばおしまいだ。外国では23歳以下でも十分に国を背負ってプレーしている選手は星の数ほど存在する。しかし、今のこのチームにはいない。

 中東勢の眼を見張るプレーは、スピードと強靭さである。そして相手からファウルを取る演技力であろう。私から見ればこの演技力が彼らをダメにしている。本来ならばそのパワーを決定力に置き換えれば無敵になるのに・・・・。日本DFの悪かったところは、何度そのファウル取得プレーに陥ってしまうことだろう。学習能力に乏しいのは日本国内のJリーグにあるのかもしれない。それほどJリーグは真面目でフェアプレーに富んでいる。しかし今は国際ゲームであって大事なオリンピック出場件がかかっている。だから言いたい。もっと頭を使え!

 プレーは熱く、頭はクールにとよく言う。日本チームはもっと頭は使うことだろう。情熱とは別のところに冷静な賢さがないと中東勢から勝ちきれない。決勝トーナメント一回戦は地元相手を回避できた。しかし日本にとっては嫌なイランである。このイランに勝つためには冷静な頭脳とよりスピードあるプレーが求められる。ボールを自分のものにすることをキープすると言う。しかしキープしてからパスを出す先を見ていては遅すぎる。球際の早い相手に取られてしまう。常に味方を視野に入れ二手先を見据えたプレーがお互いに必要になってくるだろう。そのためにまずはダイレクトパスを多用してみてはどうだろうか・・・・。

 そしてもうひとつ中東の笛、これに気を付けろ。レフリーの癖を見抜け。レフリーには恭順と質問攻めの姿勢で臨め。かつての代表主将であった宮本恒靖氏に習うことだ。それにしてもサウジ戦のPKには驚いている。結果、日本が勝利して問題化していないが、もし敗退していたら非難轟々だったろう。主審は何を意図してPKの笛を吹いたのだろう。未だに釈然としていない。