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確実に成長している (連載第340回)

平成28年1月23日

※この夏のオリンピック開催地リオデジャネイロ。キリスト像の下から市街地遠望。日本は夏だが当地は冬である。暑さを気にしない面白い展開になることだろう。
※この夏のオリンピック開催地リオデジャネイロ。キリスト像の下から市街地遠望。
日本は夏だが当地は冬である。暑さを気にしない面白い展開になることだろう。

しびれたゲーム

 昨晩の準々決勝、イラン戦はまさにしびれたゲームだった。しびれるとはこのことだろう。ピンチは日本の方が多かった。しかしゴールラインは割っていない。前後半ともドロー、延長戦に突入した。そして勝ち切る3-0の圧勝だった。

 このチームは確実に成長している。一試合一試合確実に成長している姿がテレビ画面からでもひしひしと伝わってくる。前後半を見てみると五分五分であった。イランのシュートは二度ゴールバーを叩いた。彼らは体格を生かして多数で攻めてくる。味方同士の距離を縮めて狭い地域でパスを通していく、それも強引に攻めてきた。日本はその狭い地域で戦っていたらリズムは崩れる。大きなサイドチェンジが出来ないのか?そしたらイランへの数的優位が築くことが可能だった。

 イランはロングパスで日本選手に当たってからのセカンドボールを拾い始める。だから絶えることなくキックしては日本に当ててきた。徐々に日本代表はイランのやり方に慣れてくる。その反面イランの選手間の距離は広がり日本の斜めの裏どりが功を奏し始めた。後は何時の時点で選手交代、つまり浅野を投入するかであった。

 イランの監督はこの時点で敗戦するとは思ってもいなかっただろう。延長に入ると日本が優位と手倉森監督が述べている。日本チームの運動量はおちない。そして立て続けの得点が生まれ出す。まずは延長前半6分の豊川の価千金のヘッド、延長後半4分と5分の中島の見事なシュート。あっという間に3点差にしてしまった。完全にイランの息の根を止めた。

 いつもなら、日本がイランから突き詰められる展開だろう。今まで何度となく日本がやられてきた歴史があった。それがこのゲームでは反対だった。日本代表は勝ちきった。

 イランの二本のシュートがバーを弾く、決定的シュートをGK櫛引が防ぐ。サッカーの神様は日本代表の頭上に輝いていた。そしてラッキーだったことがもうひとつあった。主審がスリランカ出身であったことだろう。リオ五輪の出場権が掛かる準決勝も相手は中東勢だ。イラクもしくはUAEである。この世代ではUAEは強い。だから相手はイラクの方が良い。

 別会場では地元カタールが北朝鮮を退けた。本日韓国はヨルダンと戦う。韓国も出てくると予想できる。カタールと韓国のゲームはある意味興味深い。後一つ勝ってオリンピックを決めて欲しい。眠れない夜が続く。

 ※昨晩の試合終了時のツィート
「勝った。こんな凄いゲームを勝ちきれた。冷静だった。しびれた。そして彼らを誇りに思う」