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スタジアム模型 (連載第343回)

平成28年2月8日

※サッカー好きが模型工作するとこんなスタジアムが完成した。

※サッカー好きが模型工作するとこんなスタジアムが完成した。
※サッカー好きが模型工作するとこんなスタジアムが完成した。

※ナイター観戦用にLED白色ライトを内蔵した。歓声が聞こえてきそうだ。
※ナイター観戦用にLED白色ライトを内蔵した。歓声が聞こえてきそうだ。

サンティアゴ・ベルナベウ・サッカースタジアム

 この模型はスペインマドリードにあるレアル・マドリードの本拠地サンティアゴ・ベルナベウのスタジアムだ。模型キットが手に入ったので一週間かけて制作した。基盤の木材を加工して着色し、その上にボンドで固定する。鉄道模型の人物(1/150)をボンドで接着し、これまた植栽を周辺に施す。正面の周回道路にワーゲンの送迎車を一台設置した。なかなかの出来栄えだと自負している。実を言うと数年前からスタジアム模型の制作を計画していた。

 レアルの本拠地ベルナベウとバルセロナの本拠地カンプノウの二大スタジアムを考えていたのだ。最近ネットオークションにハマっていて以前制作していた鉄道模型のジオラマ一台が数万円で落札された。その資金を使ってスタジアムづくりという次第だ。

 ネットオークションではしばしばジオラマを出品しているが興味を引くのか当たりが良い。ただ宅配のために梱包するのが面倒である。結構精密に接着しているので気を遣う。話題がどんどんと脇道に逸れてきている。この辺で元に戻さないときりがない。それほど模型作りは面白いものだ。

 サンティアゴ・ベルナベウは人の名前だ。スペイン内戦で崩壊した旧スタジアムを立て直したのが1947年でレアル・マドリードの会長の名前を付けているのである。当初は立見席があったので12万人を収容できたが現在は着席のみが許されて改修後8万1千人の収容となっている。バルセロナとのクラッシカルダービーでは満席となるからサッカー文化の違いを見せつけられる。

 ここだけではなく世界のサッカースタジアムについて考えさせられることがある。セキュリティと雑踏警備が緩いことだ。特に人員整理のためのスタッフ配置は少ない気がする。日本だと8万人がスタジアム入退出することは一大イベントである。何度も安全対策を練り直して多数の人員を配置する。まあ日本のスタッフは逆に多すぎている。ほとんど立っているだけである。

 人の流れはスタジアム設計段階でほぼ決まってしまう。このスタジアムの四方の角にある円形の筒状の螺旋階段で人の波を吸収している。これはミラノのサンシーロスタジアムでも同じである。人の流れは四方に散らばって行く。自然に散会できる設計が大切なのだ。

 日本では多分に鉄道導線が優先されて二方向への流れを作ってしまう。一方に出て駅と違うと知ると逆行し、その地点で渋滞を起こしてしまう。駅の出入り口が詰まって混雑を加速する。その危険を回避するためのスタッフの配置が必然となるのである。

 大阪の長居は一方がJRの駅へもう一方が地下鉄の駅へと分散されている。何度も観戦しているが不便を感じたことはない。埼玉の2002スタジアム、新横浜の横浜国際は一カ所の駅に向かっていく導線である。スタジアムの出入り口と駅の出入り付近の二大混雑は頭が痛い。

吹田新スタジアム

 今月14日に正式オープンする新ガンバスタジアムはどのように工夫されているのか大変興味深い。そうそう14日のこけら落としゲームを生観戦する予定である。ゲームはガンバ大阪対名古屋グランパスとなっている。間近に見られるサッカー専用スタジアムは何年ぶりだろうか?神戸や埼玉以来だ。今から楽しみで仕方ない。このスタジアムの最大の魅力は建造費である。なんと140億円である。このコストは新国立競技場の十分の一ということになるだろうか、国立一つで吹田スタジアム10個建造できるのである。

 その最大の疑問、なんで安いのか?もちろん数々の努力の賜物であろう。しかし設計段階の考え方が大きいはずである。この建物は四角で構成されている。建物は四角であれば建築し易い。いかに流線形を除くかでコストは大幅に削減されるのであろう。レアルのスタジアムも基本は四角である。ミラノのサンシーロも四角である。私達サッカー狂にとってはスタジアムの流線形を見に来ている訳ではない。ゲームを見るための舞台である。そこのところがポイントであるに違いない。

 その上、吹田スタジアムは入口から座席までシンプルな導線となっている。楽しみだ。新スタジアム、真新しい座席に初めての観客として座りたい。もちろんガンバの初ゲームも楽しみだ。特に宇佐美の状態が何より気がかりである。もうひとつ大切なゲームが待っている。29日の長居である。リオ五輪予選は女子の番である。なでしこ対オーストラリアの初戦である。これに負けたらオリンピックはきつくなる。このゲームのチケットもすでに手に入っている。

 サッカーはスタジアム観戦が何よりである。あ~ぁ楽しみ。