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ビデオ判定導入すべき (連載第346回)

平成28年2月24日

※吹田サッカースタジアム杮落としゲームでのガンバサポーター
※吹田サッカースタジアム杮(こけら)落としゲームでのガンバサポーター

ゼロックススーパーカップ

 先日のゼロックススーパーカップ広島対ガンバ大阪戦で誤審があった。1-0とビハインドのガンバゴール左サイドから広島のセンタリングをDFの丹羽が飛び込んで阻止したところハンドでPKのジャッジが言い渡された。当の本人はハンドでなく顔面に当たったとして真っ赤になった顔面を主審にアピールしたが時遅く判定は覆らなかった。テレビビデオでは確かに顔面でクリアしていてハンドの反則ではない。しかしサッカーでは主審の判定が絶対的ものであることから試合後も物議をかもしている。

 確かにあの場所からは主審はハンドに見えたのだろう。副審は全く逆のライン上にいて判断はつかない。別の角度であれば問題のなくプレーオンだった。あの時主審の判断が付かないと思っていたら笛は吹かなかっただろう。ハンドに見えたということだ。主審が見えたと言えばそれまでだ。しかし試合終了後丹羽は誤審を認めてくれたからとあっさりと引き下がった。(複数のメディア)  そしてその後、当の主審は誤審を認めていないと反論した。

 Jリーグの近い将来再びこの主審が笛を吹く機会が発生することだろう。その時、選手は一言言いたくなる。それが人情であろう。そしてゲームはつまらないキックオフで始まるわけだ。私は、ビデオ判定を導入すべきだと思っている。今回の場合はビデオ判定があれば、わだかまりのないゲームで終わることが出来た。そして次のゲームもまた問題なく始まるのである。

 ビデオ判定にはいくつかのデメリットがある。その大きいものがゲームを止めてしまうことである。そしてもう一つは主審の権威を低下させることである。しかし、前者で言えば、不利な時間帯に自ら倒れて時間稼ぎする選手もいる。彼らにゲームを止める資格はない。後者で言えば、ビデオ再生で視聴者が誤審とわかってしまうと主審の権威は低下するどころか抹殺されてしまうではないか。

 早急にJリーグはビデオ判定設置委員会をこしらえて導入テストに入るべきであろう。今日のメディアでは副審の増員を図ることが書かれていた。取り急ぎナビスコ杯とCSで導入するという。しかし10メートルおきに副審を配置するのならともかくゴール裏に配置していても今回の様な場合には判断できない。アーセナル監督のベンゲル氏が言うように早くビデオ判定を導入すべきである。

 そのためにはテレビ放映のないゲームにもビデオカメラを数台設置して録画対応する機材の予算の策定が必要であろう。その経費はスポーツ助成金から賄うことが本来の使い道ではないだろうか?

FIFA疑惑ドキュメンタリー番組

 先日、イギリスの老練なジャーナリストがFIFA疑惑を暴くための長年の活動を追うドキュメント仕立ての番組があった。彼はアメリカ上院の公聴会やその他の国の司法当局で数多くの証言を行っている。すでにFBIやスイス検事局から訴追された関係者は数十人に及んでいる。今までは沈黙が唯一の生きるすべであったが今回の騒動以来、その沈黙が崩れだしている。今後今まで黙っていた人々が証拠を携えて証言していくことであろう。捜査は終盤ではない、最後の一人まで行く着くことになるであろう。

 もうひとつドキュメンタリー番組を見た。日本にパスサッカーを教えたのはミャンマー人のチョーディンという人であった。もちろん私が生まれる以前の話である。彼が日本サッカーの礎を築いた一人であることは確からしい。彼はサッカーミュージアムに殿堂入りしている。まったく知らなかった。機会があれは取材してみたいと思っている。

 男子五輪メンバーはたったの18人。問題はOA枠の三人の選出である。先日のU23のメンバー23人は素晴らしかったし、ゲームごとに成長し ていった。決勝の韓国戦は0-2から25分間で3点取って逆転優勝だった。一人でも彼らからオリンピック選手を選んでほしい。それが人情というものである。しかし、世界はそう甘くない。ベテラン三人の枠を使わないチームはない。そしたら15人が若いメンバーと言うことか? 熾烈すぎる。

 女子の五輪最終予選が来週の月曜からだ。体調から安藤と宇津木が外れている。拉致問題とミサイル発射問題で北朝鮮からの入国はストップしている。しかしサッカー選手は対象から外れるらしい。この処置には納得だろう。あとはなでしこジャパンがしっかりと勝利してくれるだけで良い。