京都新聞社TOP

ふたりの代表監督 (連載第356回)

平成28年5月28日

※昨日世界が注目した広島の原爆ドーム
※昨日世界が注目した広島の原爆ドーム

歴史的な出来事!

 アメリカ合衆国オバマ大統領の広島訪問に感動したひとりである。会社勤めをしていた終盤に広島に営業所があったため当地には何度も訪問したことがあった。私の仕事は各地に点在している営業所の内部監査だった。その営業所から少し離れたところに平和公園があって原爆ドームへは休息がてら何度も訪れていた。不思議とここへ来ると心穏やかになれた。それはこの地が持っている言葉にならない異次元の雰囲気があるからだ。昨日オバマ大統領も同じことを感じたことだろう。「ある女性は原爆を投下した操縦士を許した。本当に憎むべきは戦争そのものであると気づいたからだ。ある男性はここで死んだ米国人の家族を探し出した。その家族が失ったものは、自分が失ったものと同じだと気づいたからだ」これはオバマ大統領の演説の一節である。(産経新聞朝刊より) まさしくすべての日本人が持っているだろう本質を言い当てていると思う。冒頭どうしても紹介せずにいられないので記した次第だ。

ハリルホジッチ監督

 現代表監督が来る6月3日から始まるキリンカップに際して冷静に代表を分析している。その中で目に留まった記事があった。現在現役でJ最多得点を保持していて快調にゴールを挙げている大久保の事である。監督は彼を最高のゴールゲッターと呼んでいる。しかし、代表に招集されていない。なぜなのか、単純な疑問が沸いてくる。彼には特徴があると答えている。彼には天性の感覚がある。しかしそれはペナルティエリア付近でしか見られない動きである。代表に呼ぶことは簡単にはいかない。守備にも参加し組み立てにも参加する必要がある。彼を代表で生かせるイメージが湧かない。とメディアは報じている。

 同じように身長がズバ抜けて高いハーフナーも同様である。今までの代表の戦い方に彼を生かせるロングボールの戦術が蓄積されていないのである。サッカーはチームプレーである。その上に個の力が生かせるのである。それを理解しているハリルホジッチ監督なのだ。代表の戦術を今更変えることは出来ないのであろう。その上で勝つために最善を尽くすことだろう。

手倉森監督

 U23代表がフランスのツゥーロン国際大会に出場している。深夜のイングランド戦に0-1で敗れ通算成績1勝3敗で敗退した。もちろんリオ五輪を見据えての強化目的の参加であった。監督の頭には現状の力を分析して残りわずかな時間にやれるべきことを知る旅となった。リオ五輪で戦う相手、ナイジェリア、スウェーデン、コロンビアの方が今回の相手よりも強い。その上で今回の相手に対してU23代表は勝ちきれなかった。自分たちよりもパワーがある相手に対して勝てない現実を身に染みて悟ったことだろう。「共通理解は落とし込めたが、しかし簡単には結果につながらない。得点力、スピードとパワーをもっともっとやらないと・・・」本大会への課題を見つけ出した。ネット記事はそう伝えている。

 これでOA枠三名の選出にもふんぎりがついたことだろう。怪我からの回復を待つ選手、今回のチームから選ばれる選手、そして意図するサッカーの原型を決める大切な帰国後が待っている。

コパアメリカ

 ユーロの影に隠れて忘れていた大会があった。南米で開催されて100周年を迎えるコパアメリカである。今回は6月4日から27日までアメリカ合衆国で開催される。南米選手権に招待国をプラスして変則的な開催されてきたが今回で通算100年ということだ。開催年が一定間隔でないためユーロとダブっているし五輪イヤーとも重なった。サッカーのスピードとパスワークを楽しむならユーロ、選手個人のテクニックを楽しむならコパアメリカだろう。そして、世界のサッカーの潮流を決めるのかW杯であるのだ。この大きな二大会に埋没しているのがアジアとアフリカの大会である。だからアジア地域はサッカー後進国と言われる所以となっているのも現実であろう。

さあスケジュールを整理しておこう。
■ユーロ2016 6/10-7/10 フランス開催
■コパアメリカ2016 6/4-6/27 USA開催
■リオ五輪サッカー 8/3-8/20 ブラジル各地

●なでしこジャパンアメリカ遠征試合 6/3&6/6
●キリンカップ 6/3(豊田)&6/7 (吹田)