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小国が大国を制す (連載第361回)

平成28年6月28日

※前号に続いて島根県安来市の足立美術館の庭園
※前号に続いて島根県安来市の足立美術館の庭園

小国が大国を制す ユーロベスト8出揃う

 今朝の一報は北欧の小国アイスランドがサッカーの母国イングランドを破ったことだった。開始早々イングラントが得たPKを主将ルーニーが決める。しかし初の決勝Tに進出したアイスランドはすぐに得点をして振り出しにした。そして前半に追加点を奪って2-1で勝ち進んだ。勝因はチーム一丸となって堅守したアイスランドサッカーの粘りであろう。今回一大旋風を巻き起こした初出場組。とうとうベスト8までやって来た。次戦は地元フランスと当たるが勝機はまだまだ残っている。

 イタリア対スペインという前回の決勝戦同一カードを制したのはイタリアだった。2-0で前回の雪辱を振り掃う。スペインはこれまで続けてきたパスサッカーの衰えが目立ち始めた。それに反してイタリアは豪快なサッカーに変身し始めている。つまり強さが見えているのである。

 FIFAランク二位のベルギーがハンガリーを退ける。横綱相撲とはこのことだろう。危うく予選リーグを二位抜けしたポルトガルがクロアチアに1-0で勝った。Cロナの活躍で勝ち切った。ベスト8はその他にフランス、ドイツ、ウェールズ、ポーランド。次戦の注目は7/2のドイツ対イタリア、6/30のポルトガル対ポーランド、そして7/3フランス対アイスランドだろう。ズバリ優勝はベルギー、ドイツ、イタリアの三国からだろうと思う。キーワードは力強さとスピード、これまでのパスサッカーでは語れないものがある。

 コパアメリカ100回大会決勝はアルゼンチン対チリだった。そしてこれを制したのはチリで0-0のPK戦を制した。見た目では決勝戦はどこも面白くない。どちらも負けたくないから消極的なサッカーをするしハードでラフプレーも多い。そしてまたこのゲームも互いに一名ずつ退場者をだした。PK戦でPKを外したメッシは試合終了後アルゼンチン代表からの引退を示唆している。クラブでは世界のタイトルを総なめの彼も代表では準優勝しか経験していない。

 コパアメリカではFCバルセロナのチームメイト全員が優勝という機会を失っている。ブラジルのネイマール、ウルグアイのスアレス、そしてメッシだ。ネイマール、スアレスは出場さえしていない。その上、ユーロではスペインのイニエスタも敗退した。全員がタイトルを取れないで去った。サッカーの神様は彼らに二度目の栄誉を与えることはしなかったのだ。世の中そういう物かも知れない。