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リオ五輪のアマゾンの戦い (連載第365回)

平成28年8月8日

加賀温泉の総湯 江戸時代の温泉の風情がたまらない。二十年ぶりに石川県に行った。
※加賀温泉の総湯 江戸時代の温泉の風情がたまらない。二十年ぶりに石川県に行った。

初戦敗退が躍る

 リオ五輪が開幕した。サッカーは今朝で二試合を消化した。しかし始まってみたら日本で期待していた選手の初戦敗退の文字が目立っている。フェンシング、卓球、種目別体操と神対応の選手がただの東洋人になっている。魔物が住み着いているオリンピック、意識のないプレッシャーと訳の分からないワードが飛び出している。しかし結局は努力不足と本人たちがあっさりと片付けてしまう。

 スポーツ大会とはそんなものかもしれない。いつも私たちは自分たちのサイドでしか見ていない。競技には相手がいる。そのサイドから見れば歴然かもしれない。それでも勝って帰国できる人がいる。それこそ神対応と言うべきだろう。今朝はテニス世界ランク一位の人が初戦で敗退した。

 ネイマールのブラジルが初戦の南ア戦に続いてイラン戦でも無得点のドローに終わる。よほどカリオカたちは内弁慶そろいなのだろうか?

期待していなかったけど

 サッカーのU23代表の初戦は4-5でナイジェリアに敗退した。初戦を落とすことは決勝トーナメント進出が限りなく遠のく。ナイジェリアは試合当日のブラジル入りだ。これに迷わされるほど甘くはない。事前キャンプのアトランタとマナウスの時差はない。つまり南北間の移動だけだ。どこでも眠れる彼らにとっては快適な空の旅だった。思い起こせばW杯日韓大会の時、アフリカや中南米のチームの来日には手こずった。彼らが正規のスケジュール通りに来ることはなかった。何度も経験した。

 しかし彼らは必ずやって来た。そして予測していないはずなのに在日本大使館の職員が出迎えに来た。それぞれに理解しがたい連絡網があるのだろう。そして最後の一瞬まで駆け引きを行う。多分としか言えないが航空機の料金交渉にも駆け引きがあるのだろう。それに成功したものが利益を得るのだから・・・

 そして、ナイジェリアは期待以上に強かった。明らかにフィジカルで日本を勝っていた。大半の予想である運動量の落ちる後半でも躍動感があった。日本代表はアマチュアの様なサッカーに終始してしまう。

 今朝の二戦目、コロンビアに2-2のドローで終わった。成果は、第三戦目に希望を残したことだろう。勝てたゲームをドローにした責任は重い。かつてのW杯で負けて帰国したコロンビア選手が銃殺されたことがあった。日本は平和だ。その一言に尽きる。

 私はいつもの通り、期待していなかった。0-2になった時、生まれて初めて退席をした。ライブ中継のテレビ画面を切った。後で浅野、中島の得点シーンを見て感動したものだ。サッカーは最後まで分からない。

 今日スウェーデンを1-0で破ったナイジェリアが一番に決勝トーナメントに勝ち進んだ。別グループの韓国も順調だ。ブラジルは最終戦に最後の賭けにでる。日本と同様に・・

水泳のコーチの重い言葉

 日本水泳陣が先陣を切って金メダルを獲得している。その有名なコーチが言っていた。選手の強化は水泳の鍛錬にあるのではない。むしろ水泳から離れて普段の生活やその選手の生きざまの鍛錬にある。つまり人間性を鍛錬することが世界に勝つ秘訣なのだ。

 サッカーチームで言えば、サッカーの戦術以前に選手の生活が人として高められるかと言うこと。チャラいOAの選手は不要なのである。W杯やオリンピックでは普段のプレーを望むことは出来ない。だから誰よりも負けないストロングポイントを身に付けること、そしてそれを出せる人間力を身に付けることにある。

 ナイジェリアの来日遅れとトレーニング不足または不戦勝を頭に過った選手はいらない。監督よりも選手自らが打ち消してほしかった。最終戦のスェーデン戦で見せてくれ大和魂という人間力を・・・・