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決勝は因縁の再開 ブラジル対ドイツに (連載第367回)

平成28年8月18日

※目がふたつ入るのは悲願のブラジルか勢いのドイツか?
※目がふたつ入るのは悲願のブラジルか勢いのドイツか?

サッカー準決勝 ブラジル対ホンジュラス、ドイツ対ナイジェリア

 今朝の大一番、日本女子レスリングの三階級金メダル獲得の一報でサッカーはかすんでしまった。オリンピックの良い所は、普段私の様なサッカーしか見ない人間にとって他の競技の素晴らしいところを見せてくれることだろう。

 なんといっても卓球の男女団体戦、バドミントン女子ダブルスの戦いには痺れてしまった。ずっとテレビ画面を見ることが辛くて時々席を離した次第である。サッカーはすぐに勝負が決まるわけではないからずっと見入ることが出来た。

 マラカナンの決勝戦は因縁の二チームになった。昨年のW杯でドイツにコテンパンにやられたブラジル、その時ネイマールは不在だった。ブラジル、ドイツともにどちらが勝っても不思議ではない。両チームとも徐々に実力を出してきてここに至っている。冷静にゲームを運べばドイツ有利だ。しかし、地元の声援を背にブラジルが先取点を取れば一気にブラジル有利になってしまう。決勝は大変見ごたえのある二チームの激突になった。サッカーの神様は粋な計らいをして下さった。

 今朝の準決勝ホンジュラスから開始15秒で先取点を取ったのはエースでキャプテンのネイマールだった。それも見事なシュートがゴールネットに突き刺さったのではない。相手DFのクリアボールを奪い取ったネイマールがGKと一対一になって正面衝突に近い形でボールがゴールに転がっていった。俗にいうボテボテのゴールなのだ。これでブラジルは一気に優位に立った。

 執拗なネイマールへのラフプレーが続くが終わってみれば6-0の大勝だった。私はネイマールが走り回ってボールを追いDFの仕事もすることに勝機を感じている。このチームではOAでキャプテンでもある彼が華麗なプレーだけに終わらずにひたむきにボールを追い、相手に食らいつく。スーパースターがチームの勝利になりふり構わずプレーする姿が映し出されていた。相手のラフプレーに大げさに倒れて時間稼ぎをする。その相手にリベンジのように後ろから蹴る。日本では見られない南米スタイルのしたたかなサッカーだった。

 ドイツはナイジェリアに2-0で勝った。一言で強かった。チームとして強固なDFにネイマールが挑む。倒れたり倒されたりしながらブラジルはペースを維持していく。こんな時はFKかPKが勝利のきっかけになる。普通のサッカー、セオリーのサッカーは続かない。分からないグダグダのサッカーが続けばブラジル勝利、はっきりと分かりやすい力のサッカーが出来たらドイツだろう。決勝戦が楽しみだ。