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負けられない戦いがつづく 豪戦(連載第375回)

平成28年10月11日

※オーストラリア第二の都市メルボルンを走るチンチン電車
※オーストラリア第二の都市メルボルンを走るチンチン電車

アウエーのオーストラリア戦

 厳しい戦いが続いている。前戦のイラクから中4日で現在首位のオーストラリアと戦った。ケガ人続出の中、代わる選手に期待していた。気温15度Cという初春のメルボルン。日本はワントップに本田、トップ下に香川というベテランに期待しての先発だった。私は香川よりも清武のトップ下を願ったがハリルホジッチ監督は相性のいい香川を使った。前号で本田、香川の時代の終焉を予測したが、あたかもそれが聞こえたのかベテラン二人は頑張った。

 1-1のドロー。アウエーで負けなかったことが何よりだった。後半、スピードの落ちた本田の替え時が勝負だ。ハリルホジッチ監督は引っ張っていた。ギリギリまで浅野を出さない。その方が浅野の一発に賭ける意味合いは大きい。浅野は一回のチャンスをものにすれば良いわけだ。

 振り返るとオーストラリアは、いまいちだった。後半に勝負賭けた戦いであることは誰もが気づいていた。36歳のエースで地元のケーヒルを投入した時は押せ押せムードだった。しかし、今日の代表は全員が頑張った。長谷部を中心に体を張って守備をする。オーストラリアは大きく前線にフィードする単純なサッカーを繰り返していた。それに対して体を寄せて跳ね飛ばす。両サイドの選手も献身的な守備をした。ただ誤算だったのは原口のPKだ。彼は先取点を取ったヒーローだった。しかし、若いという一言で片づけるプレーでそれが帳消しとなった。

 あの場面で後ろから相手に体をぶつけたらPKになることは誰しも知っていたことだ。しかし、彼だけが別の世界にいた。前半から何度も主審に笛を吹かれてFKを与えていた。自分のプレーが評価されていないことを学習すべきだった。たとえ決定的な場面であっても相手がシュートミスをする確率はあるのだ。1-1になった時、追加点を取られる予感がした。しかし本日は踏ん張った守備力に敬意を表したい。

 オクトーバーシリーズ。イラク、オーストラリアと続く連戦で負けはしなかった。若手とベテランが頑張った。W杯に向かって踏みとどまっている。来月のホームのサウジアラビア戦、日本はもっと寒くなっていることだろう。天も味方に付けて勝利を願う。