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サウジ戦 今年一番のゲーム (連載第378回)

平成28年11月16日

※飛鳥の石舞台古墳 古代へのロマンを掻き立てる。
※飛鳥の石舞台古墳 古代へのロマンを掻き立てる。

本田、香川、岡崎の先発落ち

 今年一番大切なゲームと言っても過言でないサウジ戦を2-1で勝利した。大迫、久保、原口、清武と言った生きの良い選手が先発をした。結果をみればこの起用は成功と言えるだろう。やはり若い選手の運動量とスピードにはかなわない。ここ数試合の本田の動きは体が重たくリズム感にかけていた。香川もまた全盛期のキレが見えないでいる。その証拠に所属チームでの出番に欠けていた。貴重な存在の岡崎に至っては彼よりも試したいFWが現れていた。

 私は大迫を誤解していた。彼がいつの間にかここまで成長していたとは思っていなかった。日本には裏へ抜けるタイプのFWは多い。しかし欠けているのはポストプレーがきちっと出来る懐の深いCFだった。それを大迫は見事にやってのけた。その上、前線からも守備にも献身であった。時折、裏に抜ける動きもあった。そしてチャンスを演出している。彼のような選手を待ちに待っていた。遅きに招集されたが大事なゲームに間に合った。

 前線の若手四人衆が走りに走り回った結果、早い段階でサウジボールを奪取し攻撃に結び付けることが出来た。その延長に二得点が生まれている。守備陣も彼らを称えている。本来前線から自陣ゴール前までダッシュして戻ってくれば息が切れてゼイゼイ状態だ。それでも原口は再度前線に向かって猛ダッシュで向かった。

 よく監督が試合前に言う言葉がある。「このゲームは今までのサッカー人生で一番大切なゲームだ。タイムアップの笛が鳴った時、精魂果ててピッチに倒れるほど走ってこい」。昨晩の原口はそんな動きをして守備に攻撃に貢献した。そして少し遅れて始まったタイとオーストラリア戦の結果は2-2のドロー。日本はW杯出場圏内の2位に浮上したのである。

これからも続く負けられない戦い

 現在予選B組は一位のサウジアラビアから四位のUAEまで混戦状態が続いている。来年3月から残り半分の対戦が待っている。日本はUAE、イラク、サウジという中東でのアウエーを三試合残している。埼玉で行われるホームのゲームは決して落としてはならない。中東でのゲームは何か起こるか予想がつかない。

 日本代表は直前まで第三国にいて試合ギリギリに入国することも検討すべきだろう。今回ホームであって気候も最適であった。来年のアウエーは灼熱の地獄で戦うことになる。そして今回レフェリー陣はシンガポールチームだった。一触即発のラフプレーにイエローカードが飛び交っている。次戦は死闘になることは想定済みだ。最終戦のアウエーのサウジアラビア戦までにサウジも日本も二位以内確実にすることが最大のテーマであろう。

 今年一番の痺れたゲームは新しいFWの活躍で勝利した。そして本田、香川は終わった人になりつつある。若くて生きの良い選手は次から次へと現れて来る。受け入れるかどうかは本人が決めることだろう。

 A組の結果
 韓国はウズベキスタンに2-1で勝って二位をキープ。首位はイラン。イラン、韓国、ウズベキスタンの三つどもえ状態である。

今後のゲーム予定
2017年3月23日 UAE戦アウエー
    3月28日 タイ戦ホーム
    6月13日 イラク戦アウエー
    8月31日 オーストラリア戦ホーム
    9月 5日 サウジアラビア戦アウエー