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散る桜残る桜も散る桜 (連載第389回)

平成29年4月16日

散る桜残る桜も散る桜 あっという間にそんな季節になってしまった。
散る桜残る桜も散る桜 あっという間にそんな季節になってしまった。

うれしくなかった先日のなでしこジャパンの勝利

 書くことに間が開いてしまった。その理由は歓喜するほどうれしくなかったからだ。高倉監督の国内初陣での初勝利(3-0)は見事と言って良いほどの勝ちっぷりだった。私は招へいされたコスタリカ代表が親善試合と言えども思ったよりも弱かったことにがっかりしていた。その上、得点シーンが従来のスタイルから一新していなかったことだ。なでしこはパスサッカーで相手を崩して個々の力量でゴールを取った。このパスサッカーが問題なのである。先日のアルガルベ杯は2勝2負けで6位だった。はっきり言って世界では今の日本のパスサッカーは通じなかった。

 日本がW杯を制覇し五輪で銀メダルを獲得した時点のパスサッカーとの違いは、パスの中にも大きくサイドを変えるロングパスがあった。そしてパスを生かす豊富な運動量があった。チーム全員が流れる動きが出来た。左右のサイドバックの上がりが随所にあった。そして思いっきりが良くダイナミックだった。現在のチームにはすべてにおいて小粒になってしまった。

 パスサッカーという言葉の落とし穴が自滅するパスサッカーという事。いくらパスを通してもボールが相手ゴールに向かってないと意味を持たない。いつかパスは通らなくなってしまう。そして簡単に逆襲を食らうのである。アルガルベ杯ではこんな風にして自滅していった。

 しかし、幸いなことにこれらの欠点を理解している人がいる。それは高倉監督自らであるのだ。試合の数日前のインタビューでパスサッカーの怖さを語っている。そして、もっと早くゴール前にボールを運んでシュートを打つ技術。単純に言えば速攻が出来るチームを目指しているのである。従来ならばDFの奥からでもパスをつないでビルドアップしてきた。それをロングパス一本で前線に繋ぐ方法である。これが可能なチームが世界を席巻することが可能なのであろう。速い攻撃とパスサッカーの組み合わせが再生なでしこには欠かすことが出来ないのである。

J史上最年少ゴール

 Jリーグと言ってもJ3のゲームで史上最年少15歳の久保建英君(FC東京U21)が初ゴールを飾った。早速ユーチューブを見てみる。なるほど、左サイドの4人抜きで角度のないコースから見事な得点で挙げていた。彼はボールと相手DFの間に自分の体を入れて、常にボールを取られないようにし、いつでもキックできる体制を保持している。相手が複数でも慌てずに同様のスタイルでボールをキープしている。そして次の瞬間、相手を置き去りにしてボールを体ごと前に運ぶのである。

 これが出来る選手はジュニア時代のFCバルセロナのメッシであった。久保君はメッシと同じように成長できるだろうか? そのためには再度バルセロナに渡るべきであろう。時が来たらである。日本では成長できないだろう。。

 一昨日ドイツのドルトムントで爆発テロがあった。香川選手も巻き込まれたが怪我はなかった。思い起こすと2002年のW杯開催年の前の年アメリカ同時テロが発生した。W杯ではテロは起きない。陰で囁かれていたことを思い出した。その理由は単純でイスラム過激派もまたW杯を楽しみにしている。という事だった。しかし、今のテロは確実にW杯や五輪をターゲットにしてくるだろう。まったく次元の違うテロに様変わりしてしまった。私たちはいったいどうすればよいのだろうか?