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ビデオ判定 (連載第390回)

平成29年5月1日

イタリアのベニス サンマルコ広場の鐘楼の上から
イタリアのベニス サンマルコ広場の鐘楼の上から

ワールドカップロシア大会ビデオ判定導入

 先日、次回のW杯ロシア大会からビデオ判定を導入するとFIFAが発表した。とうとう待ちに待ったビデオ判定がサッカー史上開始となる。私たちはバドミントンやテニスの世界大会でしばしばビデオ判定を目にしてきたし、この春のWBCやラグビーW杯でもビデオ判定を見てきた。サッカー界においては主審の権威の位置づけ、プレーの流れを止めるビデオ判定は好ましくないとの客観的状況があって、その導入が遅れて来たのは事実だろう。

 しかしながらビデオ判定導入までにさまざまな手段が講じられてきた。レフェリーの追加やGLTの導入がその例であった。それでも誤審は無くならない。直接得点にはならなくても得点を生み出すプレーで誤審があった。そして試合後ビデオを見たレフェリーが誤審を認める発言をしたのである。

 この流れの中でFIFAはビデオ判定に踏み切ることになる。FIFAの会長が代わったことも要因のひとつであろう。改革を推進することが世界一にふさわしいワールドカップを維持できるのである。これでロシア大会ではGLTとビデオ判定の二つの映像テクニックが完璧な競技運営を実現してくれることになる。

 それではロシア大会以降の話題は何なんだろうか? それは大会の大型化、つまり本戦参加国の32から48チームへ大幅増となることである。この話題は今年初めのコラムで述べた。そして、オレンジカードの導入。つまり悪質なファールに対して一定時間退場させるルールの改正である。その上、オフサイドを失くしてしまうプランもあるから仰天ものである。まだある。PK戦をアイスホッケーのようにゲームウイニングショットに変更する。つまり、GKと相手プレーヤー一対一でドリブルシュートする方法である。これは今のPKよりも難しい。得点は減るだろうし、トリッキーなプレーが続出するだろう。一度テレビの娯楽番組で実践してほしいものだ。以上のようにサッカー界はにわかに面白味を帯びてきている。

ロシア大会は11都市で開催

 来年は2月9日から25日まで韓国平昌で冬季オリンピックが開催される。そして冬のオリンピックの年は夏にW杯が開催される。前回ブラジル大会の時はソチ五輪があった。大会は6月14日から7月15日まででロシア領内11都市(モスクワは二会場)で開催される。各都市の紹介は日本が本戦出場を勝ち取った時点でしようと思う。大半が舌をかむような聞きなれない都市名である。私も二都市しか行った事がない。

 ただ言えることはウラル山脈よりも西でヨーロッパに位置している事。日本の45倍の面積があるロシア連邦の西の地域に開催都市を集中されていることだ。しかしながらその広大な面積は東西ヨーロッパと同等に近い。つまり移動はすべて航空機で最大時差は3時間あるのである。モスクワからの移動距離は近くて400キロ、最長は1360キロとなる。南ア、ブラジルと続いたW杯、今回もまた移動を考えたキャンプ地選定がキーとなっている。今年の年末に予定されている最終抽選会までは誰もどこでゲームをするのかは分からない。W杯アジア予選を勝ち取って抽選会、キャンプ地選びとまたまた重要な日程が続くのである。

 その前に今年はW杯のリハ大会とも言えるコンフェデ杯が6月17日から7月2日まで開催される。日本は残念ながら出場出来ない。ロシア、ドイツ、オーストラリア、チリ、メキシコ、ニュージーランド、ポルトガル、カメルーンの8チームで争う。コンフェデも今回で最後らしい。W杯出場国が増加することが決定的となった余波である。

 最後に夏のヨーロッパリーグ終了後、本田はACミランを離れるらしい。私にとってはJへ帰ってきてほしいがアメリカになりそうである。本田はその新天地で最後の猛アピールをするのである。それがロシア大会日本代表23人枠への唯一のチャンスでもある。まあ、その前に6月13日イラク戦を勝たないと・・・・・