京都新聞社TOP

コンフェデ杯オーストラリア戦 (連載第394回)

平成29年6月21日

オーストラリア・シドニーの名所 オペラハウスとハーバーブリッジ
オーストラリア・シドニーの名所 オペラハウスとハーバーブリッジ

コンフェデ杯始まる

 日本では盛り上がりに欠けているが今ロシアではW杯のプレ大会としてコンフェデレーションズ杯が開催されている。これは各大陸の代表国とW杯優勝国が参加しているチャンピオンシップでアジアカップ優勝チームのオーストラリアが昨日ドイツと対戦した。

 多くのチームが結果よりも優先していることがある。それは一年後に迫ったW杯本戦の大切なシナリオを書くためのトライアルとして位置付けていることだ。だから現状よりも一年後を目指した若い選手を起用している。ドイツチームは全員が二十歳代で優勝チームの常連だったエジルやクローズなどは参加していない。

 各国のチームだけでなく大会関係者、FIFAにとっても大切なテストケースとしてコンフェデ杯は機能している。各スタジアムの出来具合、輸送宿泊と言った基本的な社会基盤が機能するかどうか、ロシアでは一番注意しなければならないアンチドーピングの機能なども重要である。その上、レフェリーにとっても重要な大会で、今回初めてVAR(=ビデオアシスタントレフェリー)が設けられている。これは、得点シーンなどの決定的な場面で反則がなかったかを別室の第四のレフェリーが都度VTRでチェックしているのである。

 ポルトガル対メキシコの試合でポルトガルのゴールがVAR機能によってノーゴールと宣告されている。結果このゲームは2-2のドローとなった。

 このシステムによって堅実に守備を行っているチームに女神が微笑んでくれるのである。ピッチ上でレフェリーが両手で大きく四角形を描いてみせるとビデオレフェリーが審査していることを表しているのである。レフェリーにとっては、第三、第四のレフェリーとの通信機器を身にまとい、FKの時に白線を引くバニシングスプレーを腰に差し、従来通りホイッスルと警告カードを携行するのである。そして、テキパキとジャッジをこなす能力が求められるのである。すべての大会関係者にとっては誠に大切な大会なのである。

オーストラリアというチーム

 コンフェデ杯は日本代表監督にとって欠くことは出来ない要素を含んでいる。昨日のドイツ対オーストラリア戦の結果は3-2でドイツが勝利した。このゲームを分析すれば混戦中の最終予選で8月にホームで戦うオーストラリアを丸裸に出来るはずである。そう、昨日の選手たちが次戦の相手なのだ。ハリルホジッチ監督は現地で見たのか、それともTVに釘付けになっていたのか定かではないがチーム分析に集中している頃だろう。

 私の眼には中盤でパスをつなぐサッカーをしていた。何人かの要注意選手がいたが全般に勝てない相手ではなかった。日本の天敵ケーヒルは選ばれていたがスタメンの起用はなく、後半遅くに最後の切り札的役割でピッチに登場してきた。彼はもう37歳であった。たぶん日本戦も同様の起用法であろう。

 オーストラリアのDFはサイド攻撃に弱く、細かいパスをつなげれば切り崩すことはたやすいと感じた。今回ドイツ相手だから多用しなかった。後方へのロングボールはなかった。しかし、日本相手だと単純に日本DFの後方へボールを放り込んでくるかもしれない。この対策をしっかりする必要があると思う。誰かがハリルホジッチ監督に進言すべきだ。いずれにしてもあと二試合オーストラリアの戦況を見ることが出来るのだから謙虚に対策を練ってもらいたい。そう切に望むコンフェデ杯である。ハリルホジッチ監督わかったかい?