京都新聞社TOP

鮮やかなゴール (連載第402回) 

平成29年9月24日

オーストラリア南部海岸の奇岩地帯 隠れたビーチを求めて
オーストラリア南部海岸の奇岩地帯 隠れたビーチを求めて

柴崎の鮮やかなゴール

 ここ最近、海外組のビューティフルゴールが目についた。中でもスペインリーグで活躍する柴崎がバルセロナからあげたゴールが目に焼き付いている。

 朝一番の作業はiPad(アイパッド)でヤフーニュースを見ることだ。そこで欧州組の活躍を知ると、すぐに動画サイト「YouTube」に連動させる。大抵はここに彼らのゴールシーンが集約されていて数分のゴールシーンを何度でも堪能できる始末である。かつての動画は粒子が荒く大画面にすると人物が特定できなかった。しかし今は違う。大画面でも十分に堪能できるのである。

 話を柴崎に戻そう。彼のゴールは左足のハーフボレーだった。叩きつけるわけでもなし、絶妙の力加減でボールの底を蹴っている。ボールはGKの手の届かない楕円を描いて反対側のゴール上隅に収まったのだ。ボレーキックは大変難しい。何回練習しても身に付かないのである。つまり体幹の強さと天性の技術が必要なのだ。その意味からも柴崎はスペインでその名を知らしめた。昨年のクラブW杯、鹿島対レアルマドリードで柴崎はレアル相手に2得点を叩き出した。彼はスペインリーグに渡ってしばらく低迷を続けた。しかし彼は負けていなかった。

 私の持論を言うと、シュートがいかに素晴らしかったか一目で判断が付く。それはシュート後の態勢を見ればわかる。シュート後、倒れていないことが一番なのだ。この日も柴崎はピッチに倒れ込まないでしっかりと立っていた。そしてもう一つ大事なことは蹴る足でなく反対の足である。私たちはこの足を軸足と呼んでいる。柴崎の軸足は右足にあたった。右足がゴールに向かっていてぶれていない。

 彼のゲームでの運動量とゴール前での決定的な仕事は高く評価されたのである。しかし、後半負傷退場するという不運に見舞われた。チームもバルセロナから金星を奪うことが出来ずに1-2で負けている。

ドイツリーグでも

 話変わって、ドイツ・ブンデスリーガのマインツに所属している武藤もゴールを挙げている。彼もまたハーフボレーでシュートした。体より後方のボールを蹴り込んでいる。彼もまた力任せではない。技術と体幹が高い得点であった。

 ポルトガル1部リーグのポルティモネンセの中島翔哉が2得点している。確か160数センチの小柄な彼であるが十分にヨーロッパで活躍することが証明された。彼はリオ五輪世代で左サイドウイング担当のFWである。小回りの利くドリブルとシュートが持ち味である。2得点ともゴール前での機敏な動きがゴールへとつながった。彼もまたポルトガルで名を挙げた。

 他にも香川のゴールがあった。しかしかつての豪快なサッカーは見られない。かつては、本田、香川を追いかけてスポーツニュースに飛びついた。今は違う名前の選手が躍動している。つまりそれが今の日本代表につながっている訳である。今週は本田のニュースを見てみたい。