| Kyoto Shimbun 2002.01.31 News |
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糖尿病治療に光 血糖値正常に 京大グループ 研究に成功 マウスのES細胞(胚(はい)性幹細胞)から、インスリンを分泌する膵(すい)島(ランゲルハンス島)細胞をつくって糖尿病マウスへ移植し、血糖値を正常にすることに、京都大再生医科学研究所(京都市左京区)の井上一知教授(消化器外科)たちの研究グループが三十日までに成功した。ES細胞から作った膵島細胞が体内で働いたのは世界で初で、今月二十五日に米国特許庁に特許申請した。膵臓の働きが悪くなる若年性糖尿病などへの臨床応用が将来、期待される。 井上教授たちは、マウスES細胞を、ビタミンBの仲間で細胞を分化させるニコチン酸アミドと細胞増殖因子のファイブロネクチンを加えて培養、細胞を分化させた。分化した細胞から膵島に似た細胞を分離したところ、その約75%が実際にインスリンを分泌する膵島細胞だった。 この細胞を糖尿病を起こすモデルマウス三匹に移植するとインスリンが分泌され、当初は血糖値が五〇〇(血液一デシリットル当たりの糖分をミリグラムで示す)だったが、二−三日で半分以下に下がり、四−六日過ぎると、血糖値は正常に近くなった。二匹は移植後二週間たっても血糖値が安定していたが、残り一匹は再び重症化したという。 マウスのES細胞からはこれまでに血管や神経、筋肉などの細胞が実験でつくられているが、移植した細胞が一定期間、体内で働く報告例は世界でもほとんどない、という。また、ES細胞からつくった細胞の移植では腫瘍(しゅよう)ができるケースが多いが、今回はなかった。 井上教授は「拒絶反応の課題は残るが、糖尿病患者への臨床応用を視野に入れ、ヒトES細胞を使った研究も早い時期に始めたい」としている。 | ||
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