Kyoto Shimbun Topics 1996.12.10

賀茂斎院御所 再建へ 応仁の乱で消失
来年度着手 寝殿造り、7億円かけ



古絵図「賀茂斎院御所絵図」に描かれた斎院御所
 下鴨神社(鳥居清三郎宮司)と同神社の奉賛団体・賀茂御祖(みおや)神社式年遷宮奉賛会(会長・塚本幸一ワコール会長)は、計画を進めていた「賀茂斎院御所」の再建に来年度から着手する。同時に、94年に行った式年遷宮の第2期記念事業として重要文化財の社殿など39棟も修理する。

 「賀茂斎院御所」は、天皇の娘で神に仕えることを務めとした斎王が、平安時代の810(弘仁元)年から鎌倉時代にかけて約400年間、葵祭のときに身を清める場所などに利用した建物。

 鎌倉時代の様子を描いた古絵図の写しなどが残っており、境内西北部の大炊(おおい)殿とその西側一帯にあったと考えられている。1470年に応仁の乱で焼失した。

 再建は、川上貢京都大名誉教授ら専門家の調査・考証を基に、斎院御所があったと見られる場所に、同神社の神服殿(重要文化財)に似た檜皮(ひわだ)ぶき寝殿造りの「御所」(約66平方メートル)と付属の建造物などを建てる。来年春から建設地の発掘調査を進め、周辺も整備し3、4年後に完成させる。

 新しい斎院御所には、同神社が2年前、伊勢神宮の式年遷宮の際に譲り受けた「五丈殿(ごじょうでん)」の元の柱やはりなども活用する。工費は7億円以上になる見込み。

 式年遷宮の第2期記念事業では、幤殿(へいでん)など重文の建造物18棟、河合神社など未指定の建造物11棟を修理する。


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