Kyoto Shimbun Topics 1996.12.13

栗東町辻遺跡 邸宅跡からミニ仏像
地鎮のため埋納?



仏像が出土した平安時代の建物跡
(調査員の前の柱穴跡から出土した)
 滋賀県栗東町教委は11日、同町辻の複合遺跡である辻遺跡の平安時代後期(10世紀末―11世紀初め)の建物柱跡から、地鎮のために埋納したとみられる銅製の小型仏像が見つかった、と発表した。小型仏像が、お寺以外の建物柱跡から見つかるのは全国的にも珍しく、近畿では初めてという。

出土した銅製の小型如来立像
 仏像は如来立像で、高さ約4.5センチ、最大幅約1.7センチ、重さ17グラムのミニサイズ。約60センチ×約30センチ、深さ約50センチの柱穴跡の中に、うつむきに横たわって埋まっていた。腐食のため、顔立ちははっきりしないが、衣や右手の様子はわかり、金ぱくが張られていたとみられる。仏像が出た柱穴の周囲の状況から、この建物は一辺の長さが7メートル以上ある大型建物だったらしい。

 調査にあたった同町出土文化財センターの近藤広主任技師は「建物を建て替える時に、家や土地の霊を鎮めるため、ふだん家で拝んだり持ち歩いていた仏像(念持仏)を埋めたのだろう」と話している。

辻遺跡 野洲川左岸の平野部に位置する縄文時代から近世までの複合遺跡。95年に近畿で初めて古墳時代前期の玉作り工房が見つかり、大和政権との関連が注目を集めた。平安時代の遺物としては過去に、祭祀(し)用とみられる銅印や県内2例目の「八陵鏡」と呼ばれる銅鏡が出土している。


前 TOP 目次 次