Kyoto Shimbun Topics 1996.12.17

昭和10年に パノラマ写真あった
長さ1.5メートル 女性ら600人ずら〜りと



60年前のパノラマ写真を手にする川満さん
 京都市上京区の民家でこのほど、1935(昭和10)年に撮影された長さ1.5メートル、幅19センチの超ワイドの白黒パノラマ写真が見つかった。当時の婦人会メンバーを写した記念写真で、この時代のパノラマ写真は珍しいという。「現在、パノラマ写真が流行しているが、60年前にもブームがあったのか」と近所の人たちの話題になっている。

 このパノラマ写真を見つけたのは、同区五辻通千本で喫茶店を経営する川満力造さん(47)。西隣にあった妻千代さん(50)の母親の実家を老朽化で取り壊した時に見つけた。

 パノラマ写真には、丸窓の付いたモダンな鉄筋の建物をバックに、紋付きを着た女性約600人がずらりと並んで写っている。千代さんの祖母の姿も見られる。写真の下部には「有功章御親授記念撮影」「愛国婦人会京都府支部」「昭和10年11月16日」との文字が焼き付けられている。建物は校舎らしいが、撮影場所は明らかになっていない。

 裏面には「回転パノラマ式写真 岡山県高梁町 芳賀写真所」と記された判が押されている。この写真所のカメラマンが、本格的なパノラマ写真機で京都で撮影したらしい。

 愛国婦人会京都府支部の結成式や解散式などの写真も同時に見つかったが、パノラマ写真はこの1枚だけ。千代さんは「旧家のお年寄りに聞いても、当時のパノラマ写真など見たことがない、といわれる。亡くなった祖母の写っている貴重な写真だけに、大切にします」と話している。

 日本カメラ博物館(東京都)によると、パノラマ写真は当時、特別な営業写真館や一部マニアが撮ったていどで少ない。今もそのまま写真が残っているのは珍しいという。

  


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