Kyoto Shimbun Topics 1996.12.17

信楽高原鉄道事故 負傷者の示談終結
民事裁判の9人除き


 1991年5月に滋賀県・信楽町でおきた信楽高原鉄道列車衝突事故で、死傷した乗客のうち、民事裁判を続けている9人を除く640人すべてと、鉄道側との示談がこのほど成立したことが、16日開かれた信楽町議会SKR(信楽高原鉄道)特別委員会で町から報告された。示談成立は事故発生以来5年7カ月ぶり。

 事故の死傷者は乗員7人を含む656人。事故後、高原鉄道とJR西日本は「信楽高原鉄道事故ご被災者相談室」(滋賀県大津市京町三丁目)を作り、91年7月から示談交渉を開始。遺族個人や遺族団と話し合いを続けてきた。このうち、係争中の9人を除く亡くなった乗客28人との示談は昨年末に終結。残る重軽傷者と交渉が続いてきた。

 示談総額について相談室は「遺族の感情を害するおそれがあり、公表できない」としている。

 交渉にあたり、遺族の多くは「来年5月の7回忌までに決着を付けたい」との意向で応じてきたという。しかし、鉄道両者のうちSKRは事故当初から加害者責任を認めてきたものの、JR側は認めていない。

 遺族側の秋田真志弁護士は「加害者の片方が責任を認めない中の示談であり、成立とはいえ遺族にやむにやまれぬ思いを強いた形にかわりはない」と語る。

 一方、相談室は「一定の誠意を認めていただき、ありがたく受け止めている。資料館建設など、7回忌の節目に向かって引き続き努力したい」(永谷正夫滋賀事務所長)としている。

 残る9犠牲者の遺族は93年10月に、JRとSKR両者を相手取り、総額11億3600万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴、16日までに計27回の口頭弁論を重ね争っている。 


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