Kyoto Shimbun Topics 1996.12.20

アユモドキなど姿消す 琵琶湖の環境変化
ヨシ減少 外来増加 滋賀県水試調査



琵琶湖から姿を消した国の天然記念物アユモドキ
 琵琶湖に生息するとされてきた国の天然記念物アユモドキなど4種類の魚が、環境の変化や外来魚の増加などの影響で姿を消していることが、このほど滋賀県水産試験場(彦根市)が発表した「琵琶湖および河川の魚類等の生息状況調査」で分かった。

 県内全域を対象にした初めての調査で、1994年4月から2年にわたり、琵琶湖沿岸をはじめ、河川、内湖など42地点で行った。

 過去の文献に記録されている魚類70種類のうち、環境庁の「レッドデータブック」に絶滅危惧(ぐ)種として挙げられているアユモドキ、ニッポンバラタナゴのほか、アオウオ、カワヒガイの4種類の生息が確認できなかった。アユモドキは、92年に西の湖で見つかったのが最後の記録となった。また、容易に採集できると思われていた琵琶湖固有種のワタカをはじめ、タナゴ類やドジョウ、メダカなど11種類は、ごくまれにしか見られなかった。

 一方で、多数のオオクチバス(ブラックバス)やブルーギルに加え、新たに外来魚7種類と、クルメサヨリなど計9種類が確認された。北米産の魚食性のコクチバス、ガーパイクを除き、ほかは鑑賞用の熱帯魚や海にすむ魚で、琵琶湖では繁殖しないため、故意に放たれたとみられる。

 同試験場では「魚の産卵や生育の場となるヨシ群落の減少や魚食性外来魚の増加が、生態系に悪影響を及ぼしており、環境保全や外来魚駆除対策を強化する必要がある」と話している。


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