Kyoto Shimbun Topics 1996.12.20

石山寺 国宝重文の資料叢書出版 
万葉仮名から平仮名へ変遷伝える 原典を写真印刷



出版された石山寺資料叢書の史料編と文学編。
開いているところは「応徳夢記」の部分
 滋賀県大津市の石山寺(鷲尾隆輝座主)は、万葉仮名が平仮名に変化していく過程を示した平安時代の手紙など同寺に伝わる国宝、重要文化財などの学術資料を「石山寺資料叢(そう)書」としてこのほど出版した。

 同叢書は全6巻で、史料編第1巻(A5判507ページ)と文学編第1巻(同420ページ)の2冊を京都市内の出版社から発行した。いずれも文書、経典類の原典を写真印刷し、それぞれに国語学、国文学、仏教史などの専門学者による解説論文を付けている。

 史料編には、平安初期の写本「延暦交替式」(国宝)や、仮名の変遷をうかがわせる「周防国玖珂(くか)郡玖珂郷延喜八年戸籍残巻」など7点がある。文学編には、今昔物語よりも100年余り早く漢字、カタカナまじりで表記された平安時代の仏教説話「応徳夢記」(1084年)など7点を収めた。

 石山寺には、中国の唐時代の写本や奈良時代以降の6,600点以上の経典、源氏物語ゆかりの文学作品、50箱以上と考えられる近世文書など膨大な量の文書が伝えられている。1971年から学術調査団を結成して、20数人の学者チームが調査研究を続けている。

 法蔵館刊で、定価は史料編1万8千円、文学編1万7千円。いずれも500部の限定出版。


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