
|
昨年10月、絶滅のおそれのある野生動物に指定されているクマタカひとつがいが見つかった京都府舞鶴市内の道路建設工事現場近くの山中で、今シーズンも巣づくりが確認された。 巣づくりしているのは急傾斜の針葉樹林の中にあるアカマツの中央部。昨年秋に巣づくりし、今夏にかけて卵をふ化させたのと同じ巣の中に、たくさんの木の葉があるのを、舞鶴市の委託で調査中の中島欣也・日本ワシタカ研究センター所長(愛知県尾張旭市)が、このほど見つけた。 繁殖期終了後いったん離れた巣に翌年戻る際、木の葉などを運んで補修する習性があることから、今シーズンも、巣づくりに入ったことが確認できた。 この巣では、ヒナがふ化しながら今年7月、成育に失敗しただけに、市の担当者は「今年もこの山にいてくれた」と感激。近くに自動撮影のビデオカメラを新設、観察の態勢を強めた。生息に影響のないよう、建設中の道路に車のヘッドライトをさえぎる壁を設けることも決めた。 今回また、3キロほど離れた山中で古い営巣跡も確認した。別の個体のものとみられ、「三つがいは生息していてもおかしくない地域」(中島所長)との見方が補強される形になった。 クマタカは翼を広げると2メートル近い大型猛禽(きん)類。絶滅のおそれある野生生物をまとめた環境庁の資料集「レッドデータブック」(1989年)で、コウノトリ、オジロワシとともに最上位の絶滅危ぐ種(27種)に指定された。 |