Kyoto Shimbun Topics 1996.12.6

迎春ムード茶せんづくり 田辺町の製造業
初がま用 1本ずつ丹念に


初釜用の茶せんづくりに追われる久保さん一家
(綴喜郡田辺町天王)
 新春の初がまに使われる青穂の茶せんづくりが、京都府綴喜郡田辺町天王の茶せん製造業久保常治さん(56)宅でたけなわとなっている。家族ぐるみで1本ずつ丹念に仕上げる手作業が、年末の26日まで続けられる。

 久保さん宅は350年以上も続いている茶せん製造のしにせ。一貫して製造しているのは京都府内で唯一という。常治さんと妻英美子さん(54)、長男常廣さん(27)の3人で伝統を受け継いでいる。

 茶せん作りは手間と根気の作業が続く。京都産の青竹を3寸9分(約13センチ)に切りそろえ、節の上2寸8分(約9センチ)を160に切り分ける。穂先を厚さ0.5ミリにそろえる「味削り」は手加減ひとつでお茶の味が変わり、特に熟練の技が必要という。久保さんの茶せんは、穂先がすり減りにくく、しなりがあって使いよいといわれているそうだ。

 作業は先月24日から始まり、連日早朝から午前2時、3時までの作業が続いている。1,500―1,600本の生産を見込んでおり、京都や宇治の茶道具店、茶問屋を通じて全国に販売される。


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