県井は中立売御門北側の旧一条家の屋敷跡にある。上京区・梨木神社の染井などと並んで京都の名水として知られる。後鳥羽上皇や藤原俊成の和歌にも名前が登場し、「大和物語」では病気を治す不思議な水として紹介されている。 同事務所では、昨年度から近くの公衆トイレの水洗用に地下水を使うことを決め、古い県井から約10メートル南の位置に深さ80メートルの新しい井戸を掘った。その際、地下水の一部を、ポンプでくみ上げ、新しい県井として利用することにした。
災害時の非常飲料水として使えるように、水は浄化・消毒済みだが、近くには「井戸水ですので飲まないように」との看板が立てられている。同事務所は「水質は十分だがO157対策で保健所から指導されている。雰囲気だけでも名水を味わってもらえれば」と話している。 |