Kyoto Shimbun Topics 1996.12.6

春宮坊(皇太子役所)ここにあった
長岡京跡 木簡出土


 
長岡京跡から発見された「春宮坊」の木簡。
完形品ではないが「春宮坊」の文字が読み
取れる。
 京都府向日市の市埋蔵文化財センターは4日、発掘調査を進めていた長岡京(784―794年)跡から皇太子の生活をつかさどる役所「春宮坊(とうぐうぼう)」と記された木簡を発見した、と発表した。古代都城の調査で「春宮坊」木簡が見つかったのは初めて。出土場所の状況などから発掘現場付近に春宮坊があったと見られ、平城京や平安京では推定の域を出なかった春宮坊の配置状況が今回、出土品によって裏付けられた。同センターは「古代都城の『春宮坊』の研究上、画期的な発見」としている。

 現場は向日市鶏冠井町北井戸の公園建設予定地。長岡京でいうと宮域の東端を通る「東一坊大路」の側溝跡で、天皇の住居である「内裏」から東北東に約250メートル離れている。

 「春宮坊」木簡は長さ5.6センチ、幅1.5センチ、厚さ0.4センチ。完形品ではないが、表に「春宮坊」の墨書が読み取れ、裏には加工肉を表す「古宍(ふるじし)」の文字が書かれていた。形などから宮内へ贈られた物品の分類用に使った「付札」と見られている。

 調査ではこのほか木簡類約400点がかたまって出土。多くが天皇家や春宮坊に関係しており、春宮坊に付随する役所名が記された墨書土器片なども見つかった。  


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