Kyoto Shimbun 1997.1.14

一石二鳥の回収網 目詰まり防止・海水分離
海洋高の先生ら自作

重油回収用の網を自作する職員
(宮津市・府立海洋高)
 粘り気が強く、海上ですくい取る際に網やひしゃくに付着して作業を手こずらせる漂流油の回収対策で、試行錯誤が続いている。網の目詰まり防止と海水の分離を両立させるのが眼目で、13日には京都府立水産高校(宮津市)の教職員が自作の回収網をつくった。

 海洋高は「海に世話になっている者としてほっておけない」と、教職員14人が学校の実習船「かいよう」で若狭湾の重油回収作業を計画。しかし、これまでに作業をした人から苦労話を聞き、知恵を出しあって器具をつくった。

 市販のひしゃくは、柄の部分が短く、船上の作業がやりにくいため、柄には2メートル余りある測量用のポールを使用。網部分は鋼鉄を曲げて作った直径30センチの枠に古くなった底引き網を張って仕上げた。

 実習船乗組員の伊藤誠さん(41)は、「頑丈に作った。油がまとわり付いて穴をふさげば、予備の網と張り替えことができる」と話し、さっそく午後に新兵器を持って回収に出動。ひしゃくと異なり水が切れるので作業がはかどり、1時間たらずの間に油だけでドラム缶4本半と成果は上々という。

 また、伊根町の海岸で重油回収を続けている宮津署はプラスチック製の市販のひしゃくにクギで穴を開けた。油と一緒にすくった海水が抜ける仕組みだ。同署は「ひしゃくやバケツの内側に処理剤を塗っておけば、油が着きにくい。重油で汚れた長靴や雨カッパは灯油で洗えばいい」と、ノウハウを披露している。


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