Kyoto Shimbun 1997.2.2

備えに甘さあった 八管本部長会見
荒天、外洋事故想定せず


 日本海に多くの重油被害をもたらしたタンカー「ナホトカ」の沈没事故発生から1カ月を迎え、第八管区海上保安本部(京都府舞鶴市)の工藤栄介本部長は1日、「荒天時の外洋での重油流出事故は想定していなかった」と述べ、万一の備えに甘さがあったことを認めた。

 会見で工藤本部長は「事故発生以来の人命救助や重油の防除、関係機関への情報提供などは可能な限り全力を尽くした」と強調した。

 重油の流出対策については、これまで石油備蓄基地での火災や湾内での事故など、陸地近くの静かな海域での対応だけを想定した訓練しか行っておらず、しけの外洋での「ナホトカ」の事故には訓練が役立たなかったことを認めた。そのうえで、「現状の資機材での対応には限界がある。反省すべき重要な課題だ」と、装備の充実が必要との見解を示した。

 しかし、初期の対応が後手に回ったのでは、との指摘には「初動にかなりの勢力を投入出来たし、スピーディーだった」と否定した。



前 TOP 目次 次