Kyoto Shimbun 1997.2.3

回収に最多 7100人 丹後の西部沿岸
町民総出で、親子で、高校生らも一役…



穏やかな天候に恵まれ、朝から回収作業に繰り出した住民ら
(2日午前11時、京都府竹野郡網野町の琴引浜)
 島根県沖で沈没したロシア船籍タンカーから重油が流れ出して1カ月経った2日、京都府北部の丹後半島西部沿岸では、地元住民やボランティア計7,100人が回収作業に励んだ。竹野郡網野町では、9日に初漂着して以来、最多の約4,648人が参加し、土のう1万6千個分の油を回収した。

 この日は、波は穏やかで風も弱く、熊野郡久美浜町で630人、竹野郡丹後町でも最多の約1,900人が、美しい海岸線を取り戻そうと回収作業。スコップやちりとりを手に、砂の中に埋もれた油塊を丁寧に掘り起こした。府内40高校からも、全国高校総体(インターハイ・京都総体)「一人一役」運動関係を含め総勢約500人の生徒らが参加した。

 網野町では海岸線全域で回収を実施した。参加した地元住民は2,400人にのぼり町民7人に1人が加わったことになる。梅田虎一郎同町参事は「ボランティアに頼るのではなく、地元でも回収しなければという意識が芽生えてきた」といい、京阪神からのボランティアも2,200人を上回った。

 同町の八丁浜で親子5人そろって岩の間に詰まった油を回収していた亀岡市の公務員大石守さん(42)は「油汚染の実態を子どもたちに見せたかった」と話していた。

 ボランティアらの労に報いようと、温かい炊き出しを行う町も。丹後町社協は豚汁約1,700食をボランティアらに振る舞った。

 久美浜町の湊漁協では組合員300人が総出で、同漁協付近から兵庫県境にかけた岩場を中心に、油塊の回収にあたった。箱石浜などでは、砂に埋もれた小さな塊をボランティアらが熱心に集めた。


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