Kyoto Shimbun 1997.2.5

「情報交換が最も大切」 英国専門家 重油除去で
関係自治体職員に強調



漂着重油の回収に当たる自治体職員らに除
去方法を説明するベッドボロー氏(左端)


 重油流出事故で、日本海沿岸の9府県で構成する「環日本海交流協議会」の招きで来日した英国の油除去専門家ディビッド・ベッドボロー氏(48)が4日、京都市南区の府民総合交流プラザで、自治体職員らに対し、重油除去の効果的な方法をアドバイスした。

 ベッドボロー氏は、英国運輸省海洋汚染対策部の首席科学者で、昨年2月に英国沿岸で起きたタンカー座礁など4回の油流出事故対策を担当した。

 説明会では、今後の日本海沿岸での除去作業について「大きな油塊が回収されれば、砂に埋もれた細かいものは波打ち際に運び、波と砂の力で分解させるのが有効だ」と話した。

 堤防や岩場に漂着した重油は「熱水や蒸気を使い洗浄するか、溝を造って海水に洗わせる方法もある」と話した。自然分解させた場合の環境への影響は「砂に少し色は残るが、数十メートル沖の海水でも検出されないほどになる」とした。また、生物による分解を促進させる方法や油処理剤による除去なども紹介した。

 その上で、除去方法を検討する要点として、自治体間の情報交換が最も大切だとし、「長期間かかるため小規模の実験を繰り返すことと、どの程度までクリーンにするかの目標を定めるべきだ」と述べた。

 この日は、同協議会の京都、兵庫、福井など7府県と、沿岸市町村に加え、石川、富山、新潟各県の防災、環境、土木担当者ら約100人が参加した。


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