Kyoto Shimbun 1997.2.15

網野町の死亡ボランティア 足立さんに褒賞
遺族ら、悲しみ新たに


 政府が14日午前の閣議で、タンカー重油流出事故で油回収作業に参加、死亡し たボランティア5人への褒章を贈ることを正式に決めたのを受け、同日午後、京都府 竹野郡網野町小浜、学校警備員足立勉さん(68)宅にも国土庁の野中治彦防災局防災企 画官が訪れ、遺族に表彰状と金一封を手渡した。遺族らは故人をしのび、悲しみを新 たにしていた。

 妻の久美子(67)さんは、さっそく祭壇に供えて報告。「余りにも突然のことでま だ心の整理がつかず、複雑な気持ちです。回収作業はこれからも続くだけに、主人の 死が無駄にならないようにと願うばかりです」と、声を詰まらせた。帰省中の長女恵 子さん(45)も「表彰よりもお父さんがいてくれるほうが…」と涙ぐみ、海が好きだっ たという勉さんへの思い出にひたっていた。

 同行した濱岡六右衛門網野町長は「ボランティア活動を国が認めてくれたのはあ りがたいこと。これで遺族の方の悲しみが少しでも和らげば、と思います」と話して いた。

 勉さんは、今月2日に近くの浜の油回収作業に参加、翌朝急性心不全で死去、重 油回収ボランティア5人目の犠牲者となった。


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