Kyoto Shimbun 1997.1.23

丹後半島沿岸 また油、やり直し…
強風・高波 国道まで飛ぶ


油回収作業が中止となり人影のない砂浜に
打ち上げられた油まみれの藻や油塊(22
日午前11時、京都府竹野郡丹後町袖志)
 「苦労が水の泡。ほとんどきれいにしたのに、またやり直しだ」。22日、京都府北部の丹後半島沿岸に新たに大量の油塊が漂着した。しかし、吹雪と高波でほとんど回収出来ず、住民や漁協関係者は無力感を漂わせた。視界が2、3メートルしか効かないところも多く、人影のない浜辺は、藻をからませた黒っぽい油塊で無残な姿をさらした。

 重油塊が押し寄せている丹後、網野、久美浜、伊根町では、前日までに一部の岩場や浜辺を残して回収はほとんどすんでいた。全体量は本格的に漂着した9日より、少ないとみられるが、まとまった量としては今月に入って2度目。

 丹後町袖志の砂浜一帯では3―10センチの油塊が点在。岸辺に打ち寄せる白波と吹き荒れる強風で、護岸に隣接する国道178号まで油塊が飛び、路上にはタイヤに踏みつぶされた塊がベットリとこびりついていた。

 吹雪の中、唯一、作業が行われた丹後町間人(たいざ)漁港のセリ場では午前中、町職員や組合員ら10人が出てスコップや手で0.18トンを回収。同町では「天候が悪く、あすも作業が難しいだろう。冷えて日数が経つと固まり、一層取りにくくなる」とうんざりしていた。

 網野町ではこの日、琴引浜、八丁浜などで再び漂着したのに伴い、13日ぶりに町長や教育長らを交えた対策会議を開催。回収作業の人数確保のため、海岸線に面していない地域の区長に協力を呼びかける文書を配付した。

 伊根町のカマヤ海岸をパトロールした蒲入漁協の副島一組合長は「入り江に打ち寄せる波が茶色に濁っていたので、岩場に付いていた油が波で洗われているのでは」と話した。


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