Kyoto Shimbun 1997.1.31

重油抜き取り再開へ
座礁の船首部分 中断から2週間ぶり


 タンカー重油流出事故で、冬型の気圧配置が一時的に弱まった日本海沿岸では31日、各地で第八管区(京都府舞鶴市)第九管区(新潟市)両海上保安本部や沿岸自治体などによる海上、海岸での重油回収作業が進み、福井県三国町では同日午後にも、座礁した船首部からの油抜き取り作業が約2週間ぶりに再開。

 船首部の作業を担当する海上災害防止センターなどによると、波の高さが2メートル前後に収まるまで作業船2隻が海上で待機。油が一番大量に残っているとみられる中央タンク付近に水中でバルブを取り付け、抜き取りを行う。船首部へ向けての仮設道路の造成工事も再開された。

 同町ではボランティアによる回収作業が再開され、朝から約300人が作業を始めた。

 八管本部によると、31日朝も若狭湾東部から越前海岸付近にかけ、タンカーからの流出重油が漂流している。冬型気圧配置が弱まり比較的天候が穏やかなため、巡視船・艇多数をこの海域に投入し、回収作業を進めている。

 また、科学技術庁の海洋技術センター(神奈川県横須賀市)の深海観測装置「ディープ・トウ」がこの日も出動。島根県・隠岐島沖で沈没したロシアのタンカー「ナホトカ」の確認調査を進める。

 一方、島根県・隠岐島近くで油処理作業中の巡視船「あしずり」(高知海上保安部所属)乗組員が、嘔(おう)吐など食中毒様の症状で舞鶴市内の病院に入院した問題で、新たに同船の2人が同じ症状で入院し、入院者は7人。


前 TOP 目次 次