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日本海で沈没したロシアタンカー・ナホトカから流出した重油が漂着している海岸に、ボランティアが集まり、力になっている。しかし、たくさんの重油が回収される半面、車の送迎や炊き出しを要求するなど、かえって地元の負担になるケースもあるという。「自立したボランティア」を考えながら、鳴き砂で知られる京都府網野町の琴引浜に行った。(今口規子) 地元に負担かけない 網野町役場内に、民間の「丹後ボランティアネット」本部がある。その日の作業場所を決め、誘導や案内、宿泊のあっせんなどをしている。前日に本部へ電話で申し込んだ。 JR京都駅を午前9時25分発の特急はしだては、正午前に網野駅に到着した。浜までが遠いため、この時間と京都発10時25分のタンゴエクスプローラーだけは、駅から浜へ送迎してくれる。浜では、京都市内などからの約50人がすでに作業中だった。
どこを掘っても重油 一見きれいに見える砂浜だが、よく見ると砂にまみれた10センチから数ミリの黒い塊がある。それが重油。砂をスコップですくい、ふるう。砂の中に埋もれている重油の小さな粒が、次から次に出てくる。みな黙々と働く。すぐに手袋や靴底に重油がべったりついた。 1時間ほどで、腰が痛くなってきた。重油のにおいも鼻につき頭痛もするので、ちょっと休憩。午後3時半、回収できたのは粒が小さいためか、ほんの5キロほど。どこを掘っても重油があり、きりがない気もする。これでは何度も来る必要がありそうだ。地元の人に「やってみたら、気が遠くなるような作業って分かるでしょう」と言われた。 高齢化と過疎が進む土地では地元の人の疲労が大きく、ボランティアの力は本当に必要だ。だが、弁当を持たずに、汚れた服で地元の食堂に入ったり、送迎のない時間に迎えや平日の炊き出しを要求する―などの迷惑な例も聞いた。 スキー服程度の装備で ネット代表の守山輪明さんは「健康管理も含め、自立したボランティアに来てほしい。スキー場で作業するくらいの服装が必要。重油は発がん性物質を含むことを理解して、素手で触らない、目や鼻、口を保護するなど気をつけて。特に子供や妊婦は別の支援を」と話していた。自分のペースで、無理をせず、真面目に。そしてできるだけ地元に負担をかけない。完全には無理でも、そんな心掛けででかけることが大切だと感じた。 同ネットは土・日曜にボランティアバスを運行している。ボランティアの受け付けは、同本部 電話0772(72)1000のほか、久美浜町役場 電話0772(82)0232、丹後町商工観光課ボランティア係 電話0772(75)2509へ。 ◆ボランティアの持ち物◆ 活性炭入りのマスク、目の保護用ゴーグル、長靴、ゴム手袋(耐油性)、カッパ上下、帽子、タオル、ガムテープ、スコップ、チリトリ、ごみ袋、弁当、お茶、カイロ |