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文化財の校舎、外観残し耐震化 京都・福知山

耐震工事を終えた国登録有形文化財の惇明小本館(福知山市内記5丁目)
耐震工事を終えた国登録有形文化財の惇明小本館(福知山市内記5丁目)

 国登録有形文化財となっている京都府福知山市の惇明小本館(内記5丁目)が耐震補強工事を終えた。建造時の昭和初期の姿を残す貴重な近代建築で、専門家の意見を聞き、筋交いを減らして外観を壊さないよう工法を工夫し、児童の安全と歴史的価値の保護を両立した。

 惇明小本館は1937年に完成し、当時珍しい鉄骨2階建ての建物(延べ床面積1585平方メートル)。1階には職員室や保健室があり、2階は卒業式や入学式で使う講堂がある。建物両側に階段室を配した左右対称の構造で、講堂は縦長のガラス窓を大きくとり、大小の丸窓も特徴的だ。

 耐震補強は2010年度に計画したが、壁に40カ所、天井裏などに172カ所の筋交いを入れる必要があるとされた。特徴的な窓が筋交いだらけになると文化財の価値が損なわれる恐れがあることから、市教育委員会が13年度、建築学の大学教授や市文化財保護審議会委員、同小などでつくる耐震改修検討委で方法を議論した。

 文化財建築の調査設計を行う建築研究協会(京都市左京区)が構造の設計を担い、基礎を補強することで耐震性を高め、筋交いは壁面16カ所、天井裏や2階床の106カ所に抑えた。構造耐震指標(Is値)は0・03から耐震基準(0・7)を満たす0・72に上がった。

 昨年7月からの工事が完成し、今月1日には、完成を祝う全校集会を開いた。6年の和田虎松君(12)は「歴史があって誇りに思う建物。卒業式がここでできるのでうれしい」と喜び、新井敏之校長は「住民や卒業生も思い入れがある建物で外観を残していただき、大変よかった。歴史を学ぶことができ、子どもにとって古里を愛することにつながる」と語った。

【 2017年02月07日 11時09分 】

ニュース写真

  • 耐震工事を終えた国登録有形文化財の惇明小本館(福知山市内記5丁目)
  • 外観を損なわないように筋交いの数を抑えて改修された講堂で、補強状況を確認する児童たち
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