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清酒の香りを数値化、新技術の純米酒発売 黄桜

香り成分を計測する試薬キットを使って黄桜が開発した特別純米酒(京都市中京区)
香り成分を計測する試薬キットを使って黄桜が開発した特別純米酒(京都市中京区)

 清酒の香りを正確にコントロールする技術を、清酒大手の黄桜(伏見区)や分析機器の信和化工(同)などが開発した。これまで職人の感覚に頼っていた香りの管理を試薬キットで行い、成分の濃度を数値化できるため、良質な酒造りにつながる。今回の新技術と伝統的な製造法を融合させた純米酒を24日発売する。

 清酒の輸出が増加傾向にある中、高級ワインに負けない品質を実現しようと、黄桜などが国の支援事業の採択を受け、3年前から研究を進めていた。

 研究グループは、昔ながらの製造法「生酛(きもと)造り」に着目。乳酸を添加せず菌の力で生成するため豊かな味わいが醸し出せる一方、管理が難しく、杜氏(とうじ)の勘に頼るところが大きいため、品質を安定化させるための分析技術の開発に乗り出した。

 まず信和化工が、乳酸菌に含まれる臭気成分で清酒の風味を損なうジアセチルを計る方法を確立。試薬を入れた清酒を分析装置にかけると、ジアセチルの量をグラフで表示できるようにした。作業時間は5分で、費用も安価で済むという。

 黄桜がこの技術を活用。製品評価技術基盤機構(東京都)から提供された20種類以上の乳酸菌株でそれぞれ醸造した清酒を分析にかけ、よりジアセチルが少ない純米酒「のろし」(720ミリリットル入り1296円)の商品化に結びつけた。

 黄桜の若井芳則専務は「香りの感じ方には個人差がある。数値化した製品なら、幅広い愛飲家に受け入れられるのではないか。ほかの酒にも技術を活用したい」と手応えを語った。

【 2017年03月23日 22時20分 】

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