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電子投票、普及は遠く 京都、廃止に惜しむ声なく

電子投票をやめたことを知らせる掲示が期日前投票の会場前に張られている(京都市東山区役所)
電子投票をやめたことを知らせる掲示が期日前投票の会場前に張られている(京都市東山区役所)

 前回の京都市長選まで上京区と東山区で導入されていた「電子投票」が7日投開票の今回から取りやめられ、投票用紙に候補者の名前を書く「自書式」投票に戻った。電子投票が国政選挙で実施されず、普及の見通しが立っていないため、京都市選挙管理委員会が撤退を決めた。両区の有権者からも「やはり、自分で名前を書く方がいい」との声が出ており、鳴り物入りで始まった電子投票が日本で普及する時代は遠そうだ。

 端末機器の画面上で候補者名をタッチする電子投票は、開票事務の効率化・迅速化を目的とし、将来の「インターネット投票」も見据えて地方選挙から解禁された。初導入は2002年6月の岡山県新見市長・市議選で、京都市も04年2月の市長選で東山区から始め、08年と12年の市長選では上京区にも拡大した。開票時間は大幅に短縮された。

 選挙区が複数自治体にまたがったり比例票を集計したりする国政選挙では電子投票の効果がより大きいとされるが、導入に向けた法案が08年に廃案となり頓挫した。岐阜県可児市議選では、システムトラブルで選挙が無効になる事態も起きた。

 上京、東山両区の有権者は前回市長選から今回までの4年間に、六つの選挙では自書式投票を行っている。前回の市長選が電子投票だったことさえ覚えていない人もおり、電子投票に慣れ親しんでいるとも言い難いようだ。

 市長選の期日前投票を済ませた両区の有権者らに尋ねると、上京区の女性(85)は「画面をタッチするやり方は分かりにくいし、不安だった」、東山区の女性(68)も「自分で書いた方が1票を入れた実感がある。何でも機械化するのはいかがなものか」などと、自書式に戻ったことを歓迎する意見が圧倒的だった。今のところ両区選管に、撤退を惜しむ声は特に寄せられていないという。

【 2016年02月02日 12時40分 】

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