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「踊る自由」なおグレー 警察かたくな「性風俗乱れ招く」

 若者らがダンスを楽しむ「クラブ」の営業を規制緩和する改正風営法の成立に伴い、クラブの終夜営業を京都市の祇園と木屋町両地区に限定する改正条例案が、17日開会の京都府議会2月定例会に提案される。風営法改正につながる国会審議や、大阪市のクラブ「NOON」の営業許可をめぐる裁判を通じて焦点になったのは、クラブなどのダンスカルチャーを規制対象とすることの是非だ。法改正で一部が緩和されるものの、あいまいな「特別遊興飲食店」という区分に取って代わり、京都府条例案でも「踊る自由」はグレーゾーンのままとなっている。

 「法改正は前進だが、地域規制が残り、実態にそぐわない」「新しい規制は重大な問題を含む。国会審議でも『遊興』が何か、という質問に警察庁は明確に答えてない」。風営法改正をテーマに11日夜、京都市左京区で行われたシンポジウムでは弁護士や刑法学者から批判が相次いだ。

 主な懸念は「遊興」の範囲のあいまいさに加え、地域の規制だ。大学のまち・京都では祇園や木屋町の許可地域以外でも昔からクラブが出店しているが、条例案では少なくとも4店が終夜営業できない。左京区で20年以上続く老舗店は、芸術のジャンルを超えたイベントや社会問題を扱うシンポも開き、「京都らしい文化の発信地」として全国に知られる。市内のドイツやフランスの政府文化機関と協力してアートの催しも行っており、店主は「防音工事を施し、近隣の理解も得てきた。風紀を乱す営業はしておらず、ダンス規制は時代遅れという多くの声を聞いてほしい」と訴える。

 法改正で風俗営業の枠からは外れたが、深夜に酒を飲みながら踊ることが「性風俗秩序の乱れ」を招くという治安当局の姿勢はかたくなだ。「NOON裁判」の弁護団に参加した京都市の石垣元庸弁護士は「指摘される騒音などの問題は個別法で対処できるはず。表現行為で文化的価値もあるダンスを、深夜に酒類提供を伴う場合は法や条例で規制するというのは一般感覚とずれている」と話す。

 11日夜のシンポにも参加した高山佳奈子京都大法学研究科教授は「警察からすれば、あえてグレーな部分を残し、優良店はお目こぼしをしようということかもしれないが、社会に危険を及ぼさない行為は処罰対象にはできないというのが憲法の考え方。『NOON裁判』では、クラブでのダンスは性風俗秩序の乱れをもたらさないとの判断も示され、実情に合った法改正が必要だ」と指摘する。

【 2016年02月17日 11時00分 】

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