出版案内
福祉事業団

手術室は物干し、名ばかり救急外科 京都市から補助金

手術室を別用途で使っていた京都四条病院(京都市下京区堀川通四条下ル)
手術室を別用途で使っていた京都四条病院(京都市下京区堀川通四条下ル)

 外科を標ぼうし、入院治療を担う二次救急医療の輪番制に加わっている京都市下京区の京都四条病院が、手術室を衣服干しなど別用途に使い、手術のできない状態が続いていたことが19日、病院への取材で分かった。輪番制に加わる病院に補助金を支出する市は「別の用途の使用は不適切。事実であれば行政指導の対象となる」とし、近く病院に事実確認する方針。病院は「認識がまずかったのかもしれないが、手術が必要な救急患者は引き受けていなかった」としている。

 二次救急医療を統括する京都府や市による施設の運用状況などのチェックが十分ではなく、地域の救急医療体制のあり方が問われそうだ。

 同病院によると、過去には全身麻酔下の手術をしていたが常勤麻酔科医が退職し、段階的にしなくなった。「手術室」と表示する部屋はあるが、衣服を干したり入院患者の着替え場所に使ったりしていたという。

 同病院の説明では、少なくとも20年以上前から京都市と乙訓地域の病院でつくる輪番制に加わっている。同病院は2012~14年度に年間22~26日の当番日があった。市は計276万4千円を交付してきたが、「病院の善意を信じる」(医務衛生課)として、手術室の確認はしてこなかった。

 中野昌彦院長(58)は「手術室の不適切な利用があったのは事実。取材を受けて消毒し、現在は手術できる体制になっている」と話している。

 京都四条病院は1962年に設立。60床で、外科や脳神経外科など8科を標ぼうする。医療法の施行規則によると、外科や脳神経外科の標ぼうには手術室を備える必要がある。

 <輪番制病院>救急医療を実施できる病院同士が輪番制で当番を分担し、休日や夜間に重症の救急患者を受け入れる仕組み。当番日は病床や医師数を確保していなければならない。京都府内では「京都・乙訓医療圏」と「山城北医療圏」で輪番制を組んでいる。

【 2016年02月20日 08時09分 】

ニュース写真

  • 手術室を別用途で使っていた京都四条病院(京都市下京区堀川通四条下ル)
京都新聞デジタル版のご案内

    地域の政治・社会ニュース

    全国の政治・社会ニュース

      スポーツ

      高木美が1500で優勝
      スピードW杯最終日

      20161205000001

       【アスタナ共同】スピードスケートのワールドカップ(W杯)第3戦最終日は4日、カザフスタ..... [ 記事へ ]

      経済

      ゆるキャラで京都米PR、短大生に特選 

      20161204000033

       地元で収穫された「京都米」の魅力を発信する提案事業の表彰式が3日、京都市中京区のホテル..... [ 記事へ ]

      観光・社寺

      「白樺日誌」図録をカラー化 京都・舞鶴のNPO、登録1年に改訂

      20161204000121

       国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)に登録されている「白樺..... [ 記事へ ]

      教育・大学

      京都・宇治田原の調理場が準優勝
      全国学校給食甲子園

      20161204000093

       地元食材を使って給食のおいしさや栄養価などを競う第11回「全国学校給食甲子園」の決勝大..... [ 記事へ ]

      環境・科学

      「こうのとり」9日打ち上げ
      多彩な荷物、宇宙にお届け

      20161204000088

       国際宇宙ステーションに物資を運ぶ無人補給機「こうのとり」6号機が9日、鹿児島県の種子島..... [ 記事へ ]

      国際

      改憲問うイタリア国民投票、接戦
      「反既存政治」に勢い

      20161204000087

       【ローマ共同】イタリアで4日、上院の権限縮小を柱とする憲法改正の是非を問う国民投票が実..... [ 記事へ ]